元祖ペッパーミル、特許を持つプジョー

プジョー 木製ミル「ナント」2850円(飯田屋店頭価格)
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 プジョーという名前で思い浮かべるのは自動車ですね。プジョーで自動車第1号が発表されたのは1889年。じつは、ペッパーミルは自動車よりも19年早く1870年に開発されているんです。

 プジョー家はもともと粉挽き業を営んでいました。1812年に家業を継いだジャン=ピエールとジャン=フレデリックの兄弟が製粉所を製鋼作業所に改造したことが、現在のプジョーの始まり。兄弟は、のこぎり刃や置き時計用のバネの薄い鋼の帯など多くの特許をとり、1840年に家庭用のコーヒーミルを発売。この時に開発されたグラインダーが後のプジョーの礎になり、改良を重ね、ペッパーミルが誕生したのです。この技術は車のギアにも生かされています。

 本国フランスでは、クルマと同じくらいに、料理器具メーカーとしても有名です。料理人にとってもプジョーといえば、ペッパーミルのメーカーとして知られているほどで、木製のくびれたデザインもプジョーの代名詞です。

 プジョーの一番の特徴は「二重らせん構造」。らせん形の歯が二重構造になっているのです。上部を回すことで、コショウの粒が歯に食い込まれて下のほうに誘導されて固定され、砕かれる仕組み。これによってコショウの香りも強く引き出されます。そして、刃はプジョーが特許を持つ切削加工技術が生かされたもので、耐久性もずばぬけています。今回の比較では、もっとも粗く挽くことができ、細かく挽いたときとの差もはっきり出ました。

コショウを挽く部分は二重らせん構造になっている
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 ただ、刃が鋳鉄なので錆びやすいのが弱点。また、木製なので中身が見えず、補充するタイミングが分かりにくいのもデメリットです。それでも一度は使ってみたい憧れのペッパーミル。じつは私も愛用しています。