ケーブルテレビ会社が実施している「デジアナ変換サービス」の終了が迫り、薄型テレビの需要が急増している
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 この春、液晶テレビが好調に売れている。春から新生活を始める人の購入が増えていることもあるが、今年に限っては事情が大きく異なる。全国のケーブルテレビ会社が実施している「デジアナ変換サービス」が3月末(一部地域では4月)までに終了することを受け、テレビの地デジ化をまだ済ませていなかった人がこぞって購入しているのだ。

 地上波のテレビ放送は、2011年7月にアナログ方式の放送を終了しており(東日本大震災の被災3県は2012年3月末まで延長)、すでに全国でデジタル放送に移行している。だが、「手持ちのアナログテレビを引き続き使いたい」「2台や3台ものテレビを一気に買い替えられない」などの要望を受け、総務省が既存のアナログテレビで地デジ放送が見られるようにする暫定的な方針を決定。ケーブルテレビ会社が提供するデジアナ変換サービスを利用することで、地デジチューナーを搭載しないアナログテレビでも地デジ放送が受信できる措置が取られた。とはいえ、デジアナ変換サービスはもともと期間限定の措置であり、いよいよこの3月末で提供が終了するため、「テレビが見られなくなる」と焦った消費者によるテレビ需要が急増しているのだ。

 大半の家庭では、リビングに設置しているメインのテレビは地デジ化を済ませており、デジアナ変換サービスが終了しても不都合はない。問題となるのが、書斎や寝室などリビング以外に設置しているサブテレビだ。「デジアナ変換で地デジが見られるなら」と、まだ昔のテレビを使っているというケースが少なくない。そのため今回の地デジ特需でも、リビング向けの大型モデルではなく、19~24型クラスの小型モデルが好調に売れている。

シャープの小型シリーズ「AQUOS K20」が売れ筋

 液晶テレビの売れ筋ランキングの上位を占めているのが、シャープ「AQUOS」のなかでパーソナルユーザーをターゲットにした小型シリーズ「AQUOS K20」だ。本体録画機能を備えており、USB接続の外付けハードディスクを用意すればテレビ単体で番組を録画できる。MHLにも対応しており、対応のAndroidスマホを接続すればスマホの画面がAQUOS上に表示できるほか、同時にスマホのバッテリーの充電ができる。AQUOSらしいスリムなデザインの小型ボディーに単身者が求めている機能を凝縮している点が、人気を集めるポイントの1つといえる。

売れ筋ランキングの上位を占めるのが、シャープの小型液晶テレビ「AQUOS K20」シリーズ。ブラックモデルとホワイトモデルの2色を用意する
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