パナソニックは、コミュニケーションカメラ「LUMIX DMC-CM1」を3月12日から、2000台の数量限定で販売を開始する。

 2014年9月に、ドイツ・ケルンで開催された「Photokina 2014」で初公開されて以降、話題を集めていたCM1は、11月からドイツやフランスで先行発売された。約4カ月を経て、いよいよ日本でも発売されることになる。

 しかし、2000台限定という点は気になるところだ。なぜ、2000台の限定販売なのか?

1月20日に国内での限定販売が発表された「LUMIX DMC-CM1」。カメラとして高機能だけでなく、LTE通信機能を内蔵するのでスマートフォンとしても使える。本体が薄いのも魅力だ
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デジカメとしては高価で、仕様もマニアック

 パナソニックのデジカメ事業を指揮する同社AVCネットワークス社 副社長兼イメージングネットワーク事業部長の杉田卓也氏は、「予想以上の手応えを感じている」とするものの、「CM1がどれだけ市場に受け入れられるのかという点では、まだ手探りの状態。そこで、今回はテスト販売に近い形態をとった」と話す。

 CM1は、1.0型の大型センサーを搭載するとともに、ノイズを効果的に抑える画像処理エンジン「ヴィーナスエンジン」を搭載する。加えて、同社の高級ラインのデジカメが採用するライカレンズも装備。しかも、新開発のレンズは焦点距離28mm(35mm判換算)、開放絞り値F2.8の単焦点となっている。また、LTE通信機能を内蔵するとともに、4K動画が撮影可能なデジタルカメラとして世界最薄を実現しているのも特徴である(関連記事:1型センサー+SIMフリーで話題、パナソニックの「LUMIX CM1」をいち早く試す)。

 手のひらサイズながら、これだけの高機能を実現している点は、デジタルカメラ業界からも高い関心を集め、Photokina 2014では、その年に展示された製品のなかで最も注目された製品に贈られる「フォトキナスター賞」を受賞している。

 だが、予想の実勢価格は、12万円前後と高価な製品。仕様も単焦点レンズの採用など、ややマニアックな側面もある。つまり、これまでに例のない製品だけに「手探り」というのは正直なところだろう。

 しかもパナソニックにとってデジカメ事業は、依然として課題事業の域を出ていない。先ごろ発表した2014年度第3四半期(2014年10月~12月)の決算では、デジカメ事業は黒字となり、回復基調へと転じてはいる。だが、年間出荷計画は210万台と、年初の計画に比べて縮小。慎重な舵取りが求められている状況にある。

 こうした点を考慮し、CM1の販売数量を限定にして、確実に利益を出すことを優先したともいえるだろう。