2015年1月末、NTTドコモやソフトバンクなどの携帯キャリアやISP(インターネット・サービス・プロバイダー)が、NTT東西の光回線サービス卸売を受けるかたちで、光回線による固定ブロードバンド回線サービスを提供することを相次いで発表した。大手キャリアだけでなく、格安スマホを提供する事業者も、固定・携帯の一体契約による“セット割”を提供するなどさまざまな施策を打ち出している。一方で、各社の発表内容からは、卸を受けるかたちでのサービス提供にさまざまな課題があることも見て取ることができる。

「ドコモ光」に続いて「SoftBank 光」も発表

 1月29日、NTTドコモが光回線による固定ブロードバンドサービス「ドコモ光」を3月1日より開始し、いわゆる固定・携帯のセット契約による割引サービス「ドコモ光パック」を提供すると発表したことが、大きな話題となっている。

 従来、さまざまな制約からセット割を提供できず、そのことが競争力低下の要因の1つとされてきたNTTドコモ。だが、NTT東西の光回線サービス卸売「光コラボレーションモデル」が2月1日より開始されることを受け、協業ではなく卸を受けて光回線サービスを直接販売するというかたちでドコモ光、そしてセット割の実現に至ったようだ。なおドコモ光のサービス内容詳細に関しては、別途解説記事「月3200円の割引も! 新発表「ドコモ光」の固定・携帯セット割はどこまで得か」を参照いただきたい。

 だが、光コラボレーションモデルでは、NTTドコモだけでなく他の事業者も、光回線サービスの卸を受けられるようになる。それゆえ、光コラボレーションモデルが開始するとされる2月を目前に控えた先週、NTTドコモ以外にも多くの企業が、NTT東西から卸を受けるかたちで固定ブロードバンドサービスを開始することを発表した。

「ドコモ光」を皮切りに、NTT東西の光回線サービス卸を受けた固定ブロードバンドサービスが相次いで発表されている
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 先日、傘下企業4社の合併を発表したソフトバンクも、そうした企業の1社だ。実際ソフトバンク傘下のソフトバンクBBは、ドコモ光の発表翌日の1月30日に、光コラボレーションモデルを受けて「SoftBank 光」を3月1日より提供開始することを発表した。

 SoftBank 光は回線とISPのセット料金で提供され、2年契約が必要な“自動更新ありプラン”で、戸建て向けの「ホーム」が5200円、集合住宅向けの「マンション」が3800円となっている。料金はドコモ光の料金一体型・タイプAと同等といえるが、ドコモ光がISPを自由に選択できるのに対し、SoftBank 光はISPが一体となっている点が大きな違いだ。

「SoftBank 光」の料金。2年契約ではドコモ光とほぼ同等の金額
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