画面のほぼ全域をカバーする位相差AFセンサーの働きに満足

 最大の魅力は、やっぱりAFにアリ。これがα6000を所有して最初に感じ、なおかつその後もずーっと実感し続けられている率直な印象だ。なかでも、ミラーレスとしてトップレベルにある動体対応能力には、掛け値ナシに目をみはる実力が備わっているといえる。

 「ひょっとしてこれは、一眼レフなみの動体捕捉能力なのではないか?」

 最初のころは本当にそう思っていた。実際、そういう部分があるのも事実である。でも、じっくり使い込んでみると、そうとは言い切れない部分があることもわかってきた。

 α6000でAF-C+フォーカスエリア「ワイド(位相差AF179点+コントラストAF25点)」で撮っているときに一番楽しいっていうか、有用性が高いというか、とても爽快に感じられるのは、被写体を捉えている位相差AFポイントがリアルタイムでパラパラっと移動しながら表示されるところ(表示させないようにもできる)。狙っている被写体をちゃんとカメラがわかってくれているのかどうかが瞬時に把握できるのだ。

連写速度は最高約11コマ/秒。AF-C+ワイド(測距点自動選択)設定時は「179点のAFポイントが被写体の位置、状況に合わせパラパラと移動してみせる(ピントを合わせている部分を明確に示す)」動作が小気味よい。測距不能に陥ったときの白旗の挙げ方が明確なので「ピントを合わせ直させる」ことも容易。けっこうクセになる使い勝手である(FE 70-200mm F4 G OSS使用)
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 一眼レフにも、特定のAFモードで同様の表示を見せてくれるものがあるけれど、α6000の場合は、画角のほぼ全面に散らばる小さな179点の位相差AFポイントが表示対象なので、表示のきめ細かさが段違い。ときに被写体のアウトラインをキレイにトレースするような表示を見せることもあるなど、「ちゃんと仕事してまっせー」アピールにはきわめて強烈なものがあるのだ。しかも、ピントがつかめていないときは即時そうとわかる表示(個々のポイント表示がなくなり外周角の枠表示のみ)になる。α6000のAFがいま何を考えているのか、どういう状態にあるのかがEVFやモニターを通して一目でわかるというワケだ。

 おかげで私のα6000は、何を撮るにしても「AF-C+ワイド」がデフォルトになってしまった。その状態は、設定登録の「1」に登録済みで、モードダイヤルを「MR」にするだけでイッパツで呼び出せるようにもしている。登録の「2」には「AF-S+フレキシブルスポット(測距点を任意に設定できるフォーカスエリア)」をセットしており、コチラは「モードダイヤルをMRにする→登録2を選ぶ」のツーアクションで呼び出しが可能。いずれも、EVFをのぞいたままの操作で難なく実行できるのがいいんだなぁ。静止物を相手にピントの精度を最優先するときは「登録2」に切り換えるも、8割方「登録1」で撮っている…これがいくつかの試行錯誤を経てたどり着いた、私とα6000の付き合い方だ。

AF-C+ワイドで撮影。広く分布するAFエリアのおかげで、動きモノをこんな構図で撮ることもカメラまかせで可能だ。一方、測距範囲を絞れる「ゾーン」は、実際の使い勝手からすると、その範囲が広すぎな感じ。もう少し狭い範囲に絞れると、より使いやすさが増すかも?(FE 70-200mm F4 G OSS使用、ISO500、1/2000秒、F8.0)
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FE 70-200mm F4 G OSSの高い描写能力は、カメラのモニターで再生画を見てもその差がわかるほどに明確。外観の見た目よりも軽量でα6000とのオペレーションバランスも意外に悪くない。AFの動作はキレ良く速く、α6000での動体撮影には必須のレンズであるとの印象を強くした(FE 70-200mm F4 G OSS使用、ISO640、1/320秒、F4.0)
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ソニーのコントラストAFにありがちな「ピントが合っていないのに合焦と勘違いする」ことが少ないように感じる。コントラストAFの弱点を像面位相差AFが巧い具合にフォローしている…そんな手応えだ。コントラストAFオンリーの動作になっていると思われる場面(暗いところなど)ではピントをつかみ損ねることがあるが、総合的な満足度は高い(E 55-210mm F4.5-6.3 OSS使用、ISO1600、1/160秒、F5.6、-2露出補正)
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