前回の記事「腰痛の85%は『原因不明』!? 【腰痛対策前編】」では、40~60代の約4割の方が腰痛を抱えていること、そのうちの85%が原因不明であること、原因不明の腰痛は心因性である可能性が高いということをお話しさせていただきました。

 そして、日本整形外科学会と日本腰痛学会が監修した「腰痛診療ガイドライン」では、3カ月以上続く腰痛には「抗炎症薬」「鎮痛薬」に加えて「抗不安薬」「抗うつ薬」が推奨されていること、「マッサージやはり治療は慢性腰痛に対して保存的治療法よりも効果があるとはいえない」とされていることをご紹介しました。

 つまり、腰痛の原因が画像診断や精密検査で特定されなかった場合、ストレスを取り除くことが腰痛の軽減に有効であるケースが多いということです。

 実は画像診断で椎間板ヘルニアや椎間板の変形があった場合であっても、腰痛の原因であるとは限りません。腰痛の自覚がなくても画像診断をしてみると椎間板ヘルニアと診断されたり、椎間板の変形が発見される人も多いのです。意外に思われるかもしれませんが、ヘルニアや変形があったとしても必ずしも痛みが生じるわけではないということです。

 では、痛みが起きるヘルニアと痛みが起きないヘルニアの違いはどこにあるのでしょうか。その違いは、前回のコラムでも触れましたが、「側坐核(そくざかく)」の働きにあるとされています。

 痛みの信号が脳に届いたときに鎮痛物質を出すように指示する場所とされている側坐核の働きがストレスを受けて低下し、激痛を感じるようになるのです。椎間板ヘルニアに関しても「痛みの約3分の2は心の問題である」という調査結果もあります(1995年スイス・チューリッヒ大学調査)。