ユーザー視点の辛口評価で好評の戸田覚氏による連載。今回はサムスンの腕時計型ウエアラブル端末「Samsung Gear Live」をレビューする。この製品は、グーグルが作った新OS「Android Wear」を搭載しており、製品に話しかけるとさまざまな情報を検索できるのだが……。

 身に付けて使う「ウエアラブル端末」が話題になって久しいが、大ヒットした製品にはいまだに出会えていない。いわゆる腕時計タイプの端末もいろいろと登場しているなか、今回は「Android Wear」の「Samsung Gear Live」をレビューする。残念ながら短期間しか借用できなかったのだが、使ってみるといろいろな課題が見えてきた。

 「Android Wear」とは、グーグルが作ったウエアラブル端末向けのAndroid OSだ。Android陣営の公式OSなので、基本的にはAndroid端末なら機種を問わずに使える。この点が、それぞれ同じメーカーのスマートフォンでしか利用できなかった従来の腕時計型デバイスとの大きな違いだ。なお、Samsung Gear Liveも、スマートフォンと組み合わせないと価値のない端末なので注意してほしい。スマートフォン側のOSはAndroid 4.3以降が条件となっている。

 さて、まずは腕時計としての魅力をチェックしておこう。価格は2万2000円と安くないのだが、下手に高級感を追求したために、かえって中途半端な安っぽさが出てしまったようだ。質感は悪くないし、スマートフォンなら「高級モデル」と言ってもいい仕上がり。しかし、腕時計である。そもそも腕時計は半ば装飾品となっており、たとえ2万円の製品でも価格以上に高級感のあるものがゴロゴロしているのだ。Samsung Gear Liveの仕上がりでは、とてもじゃないが太刀打ちできない。

 ここはもう、高級感をかなぐり捨ててポップやらスポーティーやらを狙ったほうが良かったのではないだろうか。正直に言ってしまうと、いい年をしたオッサンが着けていると恥ずかしい。安価でもデザインにこだわった「スウォッチ」のほうがはるかにいい。

 もちろん、ITに詳しい人が見ればそうは思わないだろうが、街中でこの腕時計を見てSamsung Gear Liveと認識できる人は1%もいないだろう。

Samsung Gear Liveは、IT製品としては悪くないのだが、時計としては魅力に欠ける
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ベルトはラバー製でかなりチープ。金具などの細部を見ると時計メーカーの製品には遠く及ばない
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本体の裏側には心拍系を搭載している
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ベルトの固定方法は差し込み式で、ちょっと心許ない
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