スマートフォンの影響でコンパクトデジカメの売れ行きが鈍るなか、画質や本体の質感を追求した高級コンパクトデジカメは堅調に推移している。特に、ここ2年ほど高級コンパクトデジカメのヒットモデルを連発しているのがソニーだ。なかでも、1型の大型CMOSセンサーをコンパクトなボディーに搭載した「RX100」シリーズの人気が高い。5月には、3代目モデルとして「Cyber-shot DSC-RX100M3」(以下、RX100M3)を発売し、ますます注目が高まっている。

 RX100M3は、従来モデルのユーザーから要望の声が多かった電子ビューファインダーを内蔵するとともに、望遠端でもF2.8と明るいズームレンズを搭載したのが特徴。「シリーズ伝統の小型ボディーやデザインは健在で、理想のコンデジに近づいた」「高級コンデジの大本命だと思える1台」など、発表直後から写真ファンの評価は高い。

2014年5月に登場したソニーの高級コンパクトデジカメ「Cyber-shot DSC-RX100M3」。一見すると従来モデルとの違いが分かりにくいが、明るいズームレンズと電子ビューファインダーを搭載したのが改良のポイントだ。量販店での実勢価格は8万8000円前後
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背面の左上に備わる電子ビューファインダーはポップアップ式を採用。側面のスイッチの操作でポップアップするとともに、カメラの電源が自動的に入る。背面の液晶モニターはチルト式を継承する
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 購入検討者を悩ませているのが、RX100M3の価格だ。従来モデルが2機種とも併売されていることもあり、価格や装備の差を吟味しながら迷う人の声が多く寄せられていた。

RX100M3の人気につられ、RX100の注目が高まる

 RX100シリーズは、2012年6月に発売した初代モデル「Cyber-shot DSC-RX100」(以下、RX100)を皮切りに、2013年6月にはチルト式液晶やホットシューの搭載で装備を充実させた2代目モデル「Cyber-shot DSC-RX100M2」(以下、RX100M2)が登場。さらに、2014年5月にはRX100M3が加わった。RX100M3の販売開始後も、RX100やRX100M2は現行機種として販売が続けられている。

2012年6月に登場した「Cyber-shot DSC-RX100」。発売から2年が経過するが、いまなお現役で販売されている。量販店での実勢価格は4万2000円前後
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2013年6月発売の「Cyber-shot DSC-RX100M2」。チルト式液晶やホットシューの搭載で装備を高めたのが特徴。量販店での実勢価格は5万8000円前後
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 RX100M3は、コンパクトなボディーサイズを維持しながら、従来モデルで見送られてきた電子ビューファインダーを内蔵したのがポイント。レバー操作でポップアップする構造で、外付け式のように紛失する心配がない。ズームレンズは、従来モデルよりも望遠側の焦点距離が若干短くなったものの、70mm相当の望遠側でもF2.8相当の明るいタイプになった。広角側が28mmから24mm相当に広がったことも、風景撮影を好む人からの評価が高い。全体的な完成度が高まったことで、多くの写真ファンから注目を集めている。

 商品情報ページの閲覧者や売れ筋ランキングが急伸していることから、シリーズの世代交代が一気に進むと思いきや、意外にも初代モデルのRX100の人気が再燃していることが判明した。2代目モデルのRX100M2の人気は下降気味なので、シリーズ全体が盛り上がっているわけではなく、RX100M3の人気につられてRX100が注目されているのだ。

製品ページを訪問したユニークユーザー数の推移。RX100M3(紫)がもっとも高いが、それに次いで初代RX100(青)がつけている。RX100M2(緑)の人気は意外にもかなり低めだ 価格.comのトレンドサーチから引用 Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved.
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コンパクトデジカメの売れ筋ランキング。もっとも新しいRX100M3(紫)が一時1位に躍り出たが、初代RX100(青)が再び上位に返り咲いた。RX100M2(緑)は下降線をたどっている 価格.comのトレンドサーチから引用 Copyright (c) Kakaku.com, Inc. All Rights Reserved.
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