ファッションという視点で消費者や市場の動向を分析してきた伊藤忠ファッションシステム ifs未来研究所所長の川島蓉子氏がトレンドをけん引する企業トップを直撃。一流の経営者にとって「デザイン」の役割とは? “経営とデザインの未来”を探る。

 ロック・フィールドといえば、デパ地下に入っている持ち帰り惣菜店「RF1(アール・エフ・ワン)」で広く知られている。

 和洋アジアとジャンルを問わず、野菜をたくさん使ったサラダや肉や魚が入ったボリュームたっぷりのサラダなど“ちょっと特別な惣菜”としてわが家の食卓にもよく登場する。今でこそ似た惣菜店はたくさんあるが、1992年に産声を上げたRF1は先駆けだった。

 岩田弘三社長とお話ししていていつも驚かされるのは、エネルギッシュに新しいモノやコトに触れていること。ご縁を得て十年以上になるが、その勢いは衰えるところがない。それどころか、ますます積極的になっている感がある。

 しかも関心が及ぶ領域が広い。建築から製品に及ぶデザイン、国内外のファッション、健康から美容まで。「この間、スカルプケアをしてもらったら意外に気持ち良かった」「グーグル本社の社員食堂に行ってきた」と、お会いするたびにキラキラした眼差しで語る。いつもアンテナを巡らせていて、「面白い」と思ったら足を運んで体験する。だから、身体も心も若々しいのだと思う。

 プライベートについても、実にオープンに話す。ご自宅のこと、奥さまのこと、家事のこと、趣味のことなど。自慢も謙遜もないざっくばらんな話しぶりで、笑みを浮かべながら気さくに語る姿は印象的だ。

 創業社長としてビジネスを拡大してきた岩田さんがその先に何を描いているのか、知りたくなって神戸本社を訪れた。

ロック・フィールドの岩田弘三社長は1940年神戸市生まれ。日本料理店で修行後、独立して飲食店などを経営。1965年、25歳の時に「レストランフック」を開業。1970年、外食の視察に訪れた欧米で出会ったデリカテッセンに衝撃と感銘を受け、「中食」での起業を決意。1972年にロック・フィールドを設立して社長に就任。現在「RF1」「神戸コロッケ」など7ブランドの惣菜店を全国に340店舗展開する。2014年7月29日に会長兼最高経営責任者に就任予定
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