これさえ覚えておけば安心!? 箸にまつわるQ&A

 箸に種類があるのを知っているだろうか? やってはいけない箸の使い方は? いまさら聞けない箸のあれこれを小倉さんに質問してみた。

Q.箸の正しい持ち方、使い方は?

 基本の持ち方は、まず上の箸を親指、中指、人さし指の3点で持ち、中指の爪の付け根が上の箸の下にくるようにします。そして、下の箸を薬指の先の上に置き、親指と人さし指の股の付け根で支え、箸先をつけます。

 箸を動かすときは、無駄な力を入れず、上の箸を人さし指と中指だけで動かします。箸先を広げたとき、中指が上の箸の下から離れないように。基本の正しい持ち方は、鉛筆の正しい持ち方と同じです。毎日練習することが上達のコツ。

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Q.箸はどのように選べばよい? 男性用、女性用の区別はある?

 箸は男性用、女性用、子供用に分類されますが、自分の手に合う長さのものを選んだほうが、持ったときに手に負担がかからず使いやすいもの。気をつけたいのは箸の素材。食べ物と同様に直接口に入るものなので、デザインや価格だけで選ぶのではなく、天然素材を使った安全なものを選んでほしい。小倉さんが代表を務める日本箸文化協会では、天然素材を使って世界でひとつのマイ箸づくりも開催している。

Q.箸には種類がある? 使い分けは必要?

 日本では、食事を口に運ぶ箸を「手元箸」、料理を取り分ける箸を「取り箸」と区別しています。とくに手元箸は、お祝いごとなどの用途に合わせてさまざまな種類があるのが特徴。最近では箸を使い分ける家庭も少なくなっていますが、大切な日本文化を伝えていくためにも、ぜひ日常生活に取り入れてほしい。

●利休箸(りきゅうばし)
 両側が細く、箸の中央が膨らんでいる両口箸。安土桃山時代に千利休が考案したとされ、懐石の席や家庭でお客様をもてなすときに使われます。主に杉や檜で作られ、自ら割って使う割り箸と、あらかじめ2本が分かれているばら利休があり、懐石ではばら利休が使われることが多いのです。ちなみに両口箸とは、片方は人が食べるために、もう片方は神様が食べるために使うとされる、神人共食の意味合いがあります。

●祝い箸
 お正月におせち料理やお雑煮を食べるときなど、慶事に使います。素材は柳。長さは、末広がりで縁起がいいとされる数字「八」から、八寸(約24センチ)で作られます。目の前で自ら割って使う割り箸は別れを連想し、慶事にはふさわしくないため、祝い箸はあらかじめ2本に分かれています。また、柳は常緑樹で枯れず、よくしなって折れないため、今年1年を元気に過ごしたいという願いが込められているとも考えられます。

●割り箸
 誰も使用していない、という意味がある割り箸は、お客様をもてなすのに適しています。割り箸にもさまざまな種類がありますが、箸の頭部の形で見分けられます。最も多く使われているのが、頭部の角がきれいに削られていて、割れ目に溝が作ってある「元禄(げんろく)」。頭部が長方形で溝がない「丁六(ちょうろく)」は大衆的なため、おもてなしの際に出すと失礼にあたるので気をつけましょう。おもてなしに適しているのは、天に向かって頭部が削げている「天削げ(てんそげ)」。口当たりが良いように作られています。

●竹箸
 懐石料理を取り分ける際に使う取り箸。すべりにくいので、家庭でも押し寿司のようなものを取り分けるときに使うと美しい

右から、利休箸、祝い箸、利休箸(割り箸のタイプ)、割り箸(元禄)、割り箸(丁六)、割り箸(天削げ)、塗り箸、竹箸
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