いままでのわたしは“クラウド大好き”な人でした。外出が多かったこともあり、データの多くをクラウド上のサーバーに上げておいて、モバイル端末で積極的に使い続けてきたのです。クラウド好きだったそんなわたしが、今回はあえてクラウドと距離をおきましょうという記事を書こうかと……。

 心境の変化? いえ、そうではなくクラウドを取り巻く現状に抵抗を感じてきているのです。自分でも驚いています。

 理由はいろいろありますが、ひとつは前回の終わりにも書いた思考の偏りです。自分の興味のあるデータ、仕事に必要な情報をたくさん集めて、Evernote等に集約し、咀嚼(そしゃく)して消費するのは確かに便利なのですが、そこに集まっているデータはすべて自分がセレクトしたもの。結局、同じようなものばかりを集めてしまっているし、何度で咀嚼を繰り返しても思考に幅が出ないなぁ、と感じたのです。

 “井の中の蛙状態”、といいますか……。しかたのないことで、それでもまぁいいのかもしれませんが、ちょっとわたしは抵抗を感じたのでありました。

 さらに、クラウド利用についての疑念を持つに至った最大のきっかけは、相次ぐパスワードやデータの流出騒動と有名どころの無料クラウドサービスからの撤退です。

 データが流出する事件は確かに昔からありました。昔はデータを入れたパソコンやフロッピーディスクなどのメモリーを紛失した、といった持ち歩きの不注意による事故が多かったように思います。しかし、最近はパスワード攻撃などの不正アクセスによる盗みを耳にする機会が増えました。そして、代表的なクラウドサービスでも不正アクセスなどの問題が起きています。その後、二段階認証など認証の精度を高めて抵抗していますが、結局は認証を高めたところで盗みたい側も別の策を打って出る。結局はいたちごっこです。

 また、クラウドにデータがたくさんたまると、そこにアクセスするのに思いのほか時間がかかるという課題も出てきます。

 そこで、現在はわたしは「データはオフラインを集めるようにして、必要最低限のデータだけをクラウドに置く」というスタイルに切り替えています。そこで必要な検討材料は以下の3つでした。

・クラウド、オフラインのメディアなどに置くデータの選別
・クラウドからデータをオフラインに移動するノウハウ
・アナログな手段を交えた安全性の高いパスワード管理

今回はこの3つについて書きたいと思います。