「定期預金」は万能?

 結婚してから6年、誰から見ても「おしどり夫婦」という言葉がぴったりのDさん夫婦でしたが、最近はどうも口げんかの回数が増えてしまっているようです。

 その原因は「お金の管理」。

 妻・ヨウコさんの年収が少し高いこともあり、これまで家計は全てヨウコさんが管理してきたとのことですが、実はタカシさんも“小遣い制”を卒業し、共同で家計を管理していきたいと考えているようです。

 そんな2人の最近の話題は“お金の置き場所”です。

 これまではしっかり者のヨウコさんが小遣いの金額を決め、貯金も銀行の定期預金でしっかりと管理してきたのですが、アベノミクスという言葉が聞かれるようになってから、タカシさんは「このままではいけない気がする」と考えるようになったようです。

 「このままでいい」と考えているヨウコさんと「このままではいけない」と考えるタカシさんが衝突することが増えるのは当たり前の話。寒さの厳しい2月上旬のある日、そんな2人がアフロFPのオフィスにやってきました。


ヨウコさん: 聞いてください! この人ったら、最近口を開けば「資産運用でお金を増やそう」ばかり。私、株とかよく分からないから、そういうの好きじゃないんです。

アフロFP: 今日は家計管理のご相談ですね。ヨウコさんはこれまでお金を定期預金に預けてきたとのことですが、それには何か理由はありますか。

ヨウコさん: えっ? だってしばらく使う予定のないお金は定期預金に預けたほうが金利も高いし、有利じゃないですか。それに株とか投資信託みたいに増えたり減ったりしないからドキドキしなくていいし。

アフロFP: 好きなんですね、定期預金が。では、タカシさん。あなたはどうして定期預金に不満を感じているのですか。

タカシさん: そりゃ、そうでしょ。だって去年1年、日経平均株価も相当上がったし、為替もかなり動きましたよね。会社の同期のなかにはそれで儲けたって奴がけっこういるんですよ。

ヨウコさん: でも、それで損した人もいるって言っていたじゃない。損するか得するか分からないって、私、好きじゃないんだよね。

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アフロFP: 好きじゃないんですね。資産運用が。

ヨウコさん: ええ。だって、せっかくためたお金が減るって悲しいじゃないですか。うちの両親も「定期預金に預けておけば間違いない」って言ってました。

アフロFP: お金が減るのはたしかに悲しいことですが、2013年から少し状況が変わってきています。この資料をご覧ください。


 そう言うと、アフロFPは2014年1月31日に総務省統計局が公表したばかりの資料を広げました。タイトルには「平成22年基準 消費者物価指数」と書いてあります。