[画像のクリックで拡大表示]

 パナソニックが、「Wonders! by Panasonic」というキャッチフレーズを本格的に発信する。

 2013年秋にドイツで開催された「IFA 2013」や、10月に日本で開催した「CEATEC JAPAN 2013」のパナソニックブースでWonders! by Panasonicの文字を使用したり、11月には一部媒体や、JR山手線およびJR大阪環状線で、車両ジャック型の広告を展開するなど露出は始まっていた。しかしその狙いや意味は、明らかにしていなかった。

 パナソニックはすでに、2013年に入り、創業100周年の2018年に向けたグループ全体が目指す姿として「A Better Life, A Better World」というブランドスローガンを打ち出している。さらにグループの経営スローガンとしては「Cross-Value Innovation」を掲げ、この3年間の中期経営計画「Cross-Value Innovation 2015(CV2015)」を新たに策定している。前者は「住宅、社会、ビジネス、旅、自動車など多様な空間・領域で、さまざまなパートナーとお客様一人ひとりにとっての“より良いくらし”を追求し、拡げていくとともに、地球環境への貢献をはじめ、グローバルに“より良い世界”の実現に貢献していくというメッセージであり、BtoC、BtoB両事業のイメージ」を表したキーワード。後者は「これまで家電で培ってきたパナソニックの強みと、それぞれの空間を知り尽くしたビジネスパートナーの強み、それらを掛け合わせる」という意味で、これらのキーワードに沿うような活動を積み重ね、「世界に類のないユニークな会社として、私たちは力強く復活していく」としてきた。

 そうしたなか、Wonders! by Panasonicという新たな言葉は、何を意味し、何を狙うものなのだろうか。

より顧客に近い商品やサービスを視野に入れたキーワード

パナソニック 役員 ブランドコミュニケーション本部・竹安 聡 本部長
[画像のクリックで拡大表示]

 それは、同社の津賀一宏 社長が、2013年9月に社内に向けて発信した「社長ブログ」の言葉を引用するのがわかりやすい。

 津賀社長はこのブログで、「今回、変革を牽引するキーワードとして、『Wonders! by Panasonic』を制定しました」とし、パナソニックが取り組む変革を意味するものであると書いている。「この言葉には、社内に漂う閉塞感から、社員の皆さんを解き放ち、『自ら変わろう』、『お客様が驚くような新しい発想を生み出そう』といった行動を後押ししたい、との思いを込めています」(同ブログより)。

 津賀社長が自ら指摘するように、2期連続の7000億円を超える最終赤字を計上したパナソニックの社内に「閉塞感」が広まっているのは事実だろう。それを打破するよりどころをこの言葉に込めたというわけだ。

 この言葉を受けて、パナソニック 役員 ブランドコミュニケーション本部・竹安 聡 本部長は次のように語る。「現場で自ら変わろうとする動きを『顧客視点』で具体化、見える化し、加速する取り組みが、Wonders! by Panasonic。ワクワク、ドキドキするような製品を連打し、これらを、Wonders! 商品と呼び、市場に訴求していきたい」

 2014年は、このWonders! を広告展開などで積極的に活用し、これからのパナソニックの商品を象徴する言葉に育て上げていく考えだ。つまり、パナソニックが掲げるいくつかのスローガンやメッセージのなかで、より顧客に近い商品やサービスを視野に入れたものが、Wonders! だととらえてよさそうだ。

[画像のクリックで拡大表示]
■変更履歴
■変更履歴 公開当初、誤りがありましたので修正いたしました。[2013/12/24 11:55]