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 2009年4月8日にソマリア沖で、米国船籍の巨大貨物船マースク・アラバマ号が海賊に襲われ、リチャード・フィリップス船長が人質になる事件が勃発。オバマ大統領が救出指令を出し、海軍特殊部隊ネイビーシールズが作戦を実行したことから、事件は世界に大々的に報じられていくことになる。

 それから4年──。人質となったフィリップス船長の回顧録をもとにした実話に基づく感動作が、この『キャプテン・フィリップス』だ。

 『フィラデルフィア』(1993年)と『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994年)で2度アカデミー賞主演男優賞を受賞したトム・ハンクスが主人公のフィリップス船長を演じ、早くもアカデミー賞最有力との呼び声が高い本作。その見どころをご紹介しよう。

乗組員と積み荷を守ろうとした船長が海賊たちの人質に

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 物語は、フィリップス船長(トム・ハンクス)が妻(キャサリン・キーナー)の運転するクルマに送られ、オマーンからケニアへ援助物資を運輸するマースク・アラバマ号の船長という新たな任務に向かうところから幕を開ける。最近の社会情勢や息子の将来についてなど、車中でかわされる会話はいつも通り他愛がない。だが、その運命は数日後に最悪のものへと変わることになる。

 オマーンのサラーサ港を出港し、予定通りケニアのモンバサ港へと向かうアラバマ号を、2隻の不審なモーターボートが追尾して来たのだ。彼らは海賊だった。1度は機転を利かして海賊に追尾をあきらめさせることに成功するが、再び追ってきた海賊はハシゴを使って同船に乗り込み、ついにアラバマ号は乗っ取られる。

 20人の乗組員と大切な積み荷を抱え、何とか被害を最小限に抑えたいフィリップス船長と、できるだけ多くを手にしたい4人の海賊たち。武装集団に対し非武装という決定的に弱い立場ながらもフィリップス船長は、船内を熟知しているというメリットを生かして、海賊相手に一歩も引かない交渉を繰り広げていく。一旦は有利な状況へとなるが、ちょっとしたことから船長は、海賊たちの人質として捕らえられてしまう。

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