素肌に直接ほどこす装飾――。今回注目するのは、切り絵のような型を使ってボディー用の塗料をスプレーで肌に吹き付け、光る素材もあしらい、肌に直接模様を描く“新感覚アクセサリー”ともいえるボディーアート。女子の間では「ネイル」も「まつげ」も日常茶飯になった今、コレが“オシャレの先端”なのだという。

「ボディーアート」ファッションは“爆発的ブームになる直前”の段階

 日本におけるボディーアートの流行は、今どういう状況なのか。取材に訪れたのは、今年からボディーアートの「出張施術」を本格的に始めたというアミアートジャパン(東京都港区)。夏フェスやビーチ、クラブイベント、レストラン、1.5次会や誕生パーティなどに道具一式を携えて出向く。実際、筆者が彼らと出会ったのもこの8月、江ノ島のビーチ(片瀬海岸東浜)に設営した出店ブースを、たまたまオンナモノ水着のリサーチに来たついでに興味本位でのぞいたのがきっかけだった。

 「ゆくゆくは『ブライダル』をボディーアートビジネスの柱にしたい」。将来に大きな目標を掲げるアミアートジャパンのリードアーティストである溝口 歩さんと、マーケティングディレクターの荒木さんに話を聞いた。

ウェディングなど各種パーティーで装う女性を美しく引き立てるボディーアート。花嫁のドレスに合わせてオリジナルデザインを起こし、施術する(画像提供:アミアートジャパン)
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スプレーアートの絵柄は、イニシャルを入れたオリジナルデザイン。キラキラのスワロフスキーは、ボディー用の接着剤で1個ずつ肌に張り付ける(画像提供:アミアートジャパン)
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こんな背中に遭遇したら、そばに寄ってじっくり見たくなる……。オリジナルの繊細なデザインと、彩色のグラデーションが腕の見せどころ。絵柄は、ボディー用塗料を入れたエアブラシ(スプレーの一種)を、ステンシル(切り絵のような型シート)の上から噴射し、肌に直接描く(画像提供:アミアートジャパン)
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アミアートジャパンのリードアーティスト、溝口 歩さん。ボディーアートのステンシルデザインと施術を行う
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ネイル、まつげ、そしてボディーアート。コレがイマどき女子の“盛り三種の神器”

 「もともとはハリウッドセレブが、個性的な“素肌のアクセサリー”としてダイヤモンドパウダーを肌に張り付け、模様を描いたのがボディージュエリーアートの始まり」(溝口さん)だという。ボディジュエリーアートとは、ファッションとしてのボディーアートのなかでも、特にキラキラ光る素材をあしらうジュエリー的効果の高いものを指す。

 マーケティング担当の荒木さんによると、日本でアーティストグループのプロモーションビデオやCDジャケット、女性誌、広告などでボディーアートを目にするようになったのが5~6年前。「僕らが出店していると、『あ、ここでできるんだ! じゃやってみよう!』と反応する女性が結構多い。大半の子は、ボディーアートの存在を知っている。ただ、実物を見たことのない方がほとんどで、『サロンはどこにあるんですか?』とよく聞かれます。お客さんはボディーアートに興味を持っても、施術を受けられる場所が分からない。専門のサロンがまだ身近にはない状態。今は、爆発的なブームになる前の段階」というのだ。

 というわけで、取材のタイミングからは“ボディーアート最先端事情”ということになる。

 「今、ネイルサロンは、まつげ(エクステやパーマ)の施術も行う店がほとんどですが、一方で、ネイリストがボディーアートの施術技術を習いに行くような学校が増えている。ネイルとまつげだけでは、もうありきたりでダメなんでしょうね。ボディーアートもくっつけて、セットで売るのが狙いだと思います」(荒木さん)

 なるほど。「ネイル」も「まつげ」も、要は、盛る。増した自分を演出する。魅せを上増しするのが“盛り”だ。そこに「ボディーアート」が加わる。ネイル、まつげ、ボディーアート。この3つが、イマどき女子の“盛り三種の神器”というわけだ。