酔っぱらいのオヤジどもに対抗できる(?)若い女性店主が続々登場!

 東急東横線「横浜-桜木町」間の廃線後、“若い力”がなだれ込み、街の雰囲気が一気に変わったといわれる野毛の街。“野毛ニュージェネレーション”の台頭だ。おっさんがメジャーだった野毛は、多くの若者にとっては未踏の地。建物や路地に残る“昭和のたたずまい”や、常連となって気楽に飲める下町らしい雰囲気にハマるのだろう。野毛で飲む楽しさを見出す新世代には、OL客も、若い女性店主もいる。それが“野毛の女子力が上がった”といわれるゆえんだ。

2007年、“ワインの立ち飲み”というコンセプトのイタリアンバルを野毛で初めて展開した「バジル」1号店。街の食トレンドに影響を与えた店の1つといわれる
[画像のクリックで拡大表示]

 「まだまだ男性客が圧倒的に多い街ですが、まずお客として女子が増え、それから女性店主が増えたのは間違いない」とは野毛未来研究所の清さん。野毛飲食業協同組合理事長の田井さんも、「今風の立ち飲みバーのような店が増えて、若いお客さんが増え、女の子も普通に歩けるようになれば安心感も生まれる。ならば自分で店をやってみようか、と奮起する若い女性店主が出てくるのも自然のなりゆき」と話す。

 そうした若い女性店主の店は、「ここ3~4年で10軒以上は増えたのでは」とみる清さん。もともと野毛を飲み歩いていた常連女性が店主へシフトするケースも多く、開業は総じて30代とのこと。「酔っぱらいのオヤジどもに対抗できる年頃になり、よし、それならやってやろう!と店を開く感じでしょうか。自分の新しい生き方をこの街で見つけたいという人ばかりですよ」。

 「野毛で店をやる女性といえば、昔は関内あたりのクラブにいたような方が独立して開くカラオケスナックのママか、小料理屋のおかみさんぐらいだった。どちらも若くはないママさんの魅力で、オトコの客を呼ぶものですよね。ところが今は若い女性店主が、女性客をメインにするような店まで出てきた。昔では考えられない」と田井さんは笑う。

野毛の建物や看板には“昭和遺産”が多い。この建物の1階には、「バジル」5号店の「カフェバジル」が入り、新旧がミックスする不思議なたたずまいとなる
[画像のクリックで拡大表示]

 次回は、野毛に新しくオープンした女性店主による人気店の取材リポートをお届けする。若い女性店主が切り盛りするのはどんな飲み屋さんなのか? 店主はみなタフでおおらかでチャーミング。必見です!

著者

赤星千春(あかぼし ちはる)

「?」と「!」を武器に、トレンドのリアルな姿を取材するジャーナリスト。