中国の子供向けアニメとしては、子羊たちと狼のドタバタを描いた「喜羊羊与灰太狼」が日本製アニメをしのぐほどの人気だった。ところが、最近になって「熊出没」というアニメの人気が急上昇。正規版・非正規版を問わず、さまざまな関連グッズが登場しはじめている。

中国子供向けアニメの定番に変化が!

 中国製の3Dアニメ「熊出没」の人気が、最近になって急上昇している。中国の子供向けアニメと言えば、子羊たちと狼のドタバタを描いた「喜羊羊与灰太狼」が不動の人気を誇っていたが、「熊出没」は、その人気を超えそうな勢い。「熊が羊を丸焼きに」と報じる記事も出たほどだ。中国製コンテンツは教育的要素が強いと言うか、言い換えれば説教くさいのだが、「熊出没」もまた、教育的要素を含んだ子供向けのドタバタアニメとなっている。

「熊出没」は熊の兄弟と人間が主役の物語だ
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動画サイトで「熊出没」を検索した結果
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 コンテンツはただで見るものという考えが一般に定着してしまい、地元企業ですら有料化できていない中国。企業側も「海賊版が出回るくらいなら、広告を付けて無料で配信したほうがまし」と考えており、提携サイトなどでコンテンツを公開している。

 「熊出没」は、森に住む熊の兄弟の熊大(兄、頭がいい)と熊二(弟、腕っぷしが強い)が、森林を伐採しようとする「光頭強」という名の人間を追い払う話。光頭強は熊の兄弟を撃ち殺そうと、あの手この手で彼らに近づくがいつも返り討ちに遭う。全部で100話以上あるが、回が進むにつれて、熊のヒロインや光頭強の上司など、新しいキャラクターが増えてきた。

「熊出没」の主要キャラクター。左が熊二、中央が光頭強、右が熊大。開発者側が常に負けることで、環境保護を間接的に訴えている
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 見た目はいかにも3DCGと言わんばかりのチープな絵柄だが、シュールな面白さを出すために意図的にチープにしている感じもあり、大人にもウケている。また教育的コンテンツでありながら、登場人物は口が悪いため、一部の保護者からは放映中止を訴える声も。

 「熊出没」が誕生したのは2012年だが、2013年の春節(旧正月)に連続して子供向けチャンネルで放映されたことから徐々に注目されはじめ、ほかの国産アニメを視聴率で圧倒。2012年後半から2013年にかけては、中国のアニメに関するさまざまな賞を受賞した。海外ではディズニーチャンネルで放映を開始したほか、香港やイタリアやマレーシア、イランなどでの放映も決まっている。