メキシコ生まれで小学校は日本。12歳から2年間はアルゼンチン。14歳のときにサイレントドラムを買ってもらったそうだ。帰国して高校からバンド活動を開始。イカ天時代から活躍する女性3人組バンド「THE NEWS」の3代目ドラマーに就任したのは19歳のときだった。

――これまで女性でドラマーでシンガーも兼ねていた人っていましたっけ?

 「1人でやっているアーティストは女性では、あまりいらっしゃらないですね。毎回ではないですけど、カレン・カーペンター。あとパーカッションですがシーラ・E。彼女はドラムもたたきます」

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――ドラムって力が必要じゃないですか。大変では?

 「もちろん、壁には何回も突き当りました。ただ譜面が読めたので、譜面からドラムに入っていった分、理解は少し早かったように思います。譜面読むと『あ、ここで右手と右足が一緒で、次のところで左手、入れればいいんだ』というのが分かるんですね」

 「力よりも、いちばん鳴るところに当てにいくことが重要なんです。そのポイントって、力を入れすぎると逆に鳴らなかったりする。まだ私は力む癖が抜けないんですけど、そういうところを1つずつ狙っていく。私の音は、結構、大きいほうだと思いますよ(笑)。この手の長さを利用して、ストロークをできるだけ長くして、っていう感じですね」

――20歳~25歳、ボーカリスト修業の間は、スティックを置いてたんですか?

 「そうです。バイトしながら。いろいろ悩みましたね。ドラムから離れて、歌を歌う。何を伝えればいいのか。そのとき、自分は今まで何も考えてこなかったということに気づかされたんです。THE NEWSのときは歌といってもコーラス程度だった。立ち位置もこれまでと真逆。そこでボーカルに専念しようとドラムをやめて頑張っていたらテイチクさんからデビューの話がありました。ただどうせなら何か1つ武器を加えたいという話になりました。それで、せっかくドラムができるんだからドラムたたきながら歌えば? ということになって、ぐるーっと一周してドラマー&ボーカリストとなったんです」

――すべてがうまく融合したのは良かったですね。前途洋洋ですが不安は?

 「不安しかないですね。『可能性がある』ということが信じられた程度です。ステージに立ったら、もう迷いなくやってますけど、それが決して完成形ではないわけで、未完成に対する焦りは常にあります」

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