では、当初の疑問だった「なぜ、ファミリーマートが主催しているのか」について、主催したファミリーマート・海外事業本部小坂雅章常務に「アジアコレクション」を始めた経緯や狙いについて、話を聞きました。

会見に臨むモデルや、モデルコンテストの審査員を務めた、タイのメディア会社大手・インスパイアーグループ、現地の広告代理店社員など。昨年タイのファミリーマートが提携したタイ流通最大手、セトラル・グループ代表(左から3番目)も満足のようす
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コンビニエンスストア、アジア進出の状況は?

 コンビニエンスストアは、国内店舗が飽和状態になってきたこと、少子高齢化や景気低迷から経済成長中のアジアに積極的に進出しようという動きが加速しています。これまでは、中国、韓国、台湾がメインの出店先でしたが、最近はベトナム、ミャンマー、インドネシア、フィリピンと東南アジア地域に拡大しています。日本流の丁寧な店舗運営や商品開発、接客スタイルに対する、海外からの注目が高まっていているのも追い風となっているようです。

 今秋には、米サークルKとの関係から海外進出が遅れていたサークルKサンクスがマレーシアに1号店を出します。これでアジアに、セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ、サークルKの日系大手5社が出そろうので、さらにコンビニのアジア攻勢は強まっていくでしょう。

ファミリーマートの海外での状況は?

 そういった状況で、日本のコンビニチェーンとしていち早く海外進出したのがファミリーマートです。88年に台湾に進出し、90年に韓国、93年にタイ、04年以降は中国、米国、ベトナム、インドネシアと出店エリアと出店数を増やしています。店舗数は国内で9320店舗、海外は1万2651店で合計2万1971店(2013年1月末現在)とすでに店舗数は国内より海外が大きく上回っていて、日本を除くアジアだけで1万2000店以上あります。タイでは約800店舗を展開中です。

 コンビニエンスストアが海外進出する方法は、大きく3つあります。1つ目は出資せず、ライセンス供与のみの場合。2つ目は現地企業と資本提携し合弁会社設立する方法。3つ目は単独でそのエリアに出店(独資)、100%日本のやり方でやる方法。セブンイレブンは米国の子会社が各国・地域にライセンス供与しているケースが大半の1つ目の手法で、ファミリーマートやローソンは2つ目の方法をとっています。

 コンビニエンスストアが日本から生まれたものとはいえ、現地の商習慣や文化は日本とは異なります。なので、日本の良いところをベースにしてブランドの統一を図りつつも、進出先の地域ごとに商品の品ぞろえ、陳列、店舗の作り方、接客など地域に応じたカスタマイズは必須。ファミリーマートは、海外にいち早く乗り出したこと、現地化で地元企業と地盤を固めてきたことで、今、海外での存在感は大きくなっています。これまでの海外店舗は、物流拠点の整備などの先行投資の必要から利益の度合いは大きくありませんでした。ですが、10年にタイが完全に黒字となり、中国も試行錯誤しながら、事業展開しています。タイの場合は12年にタイの流通最大手セントラル・グループと提携し、セントラルの店舗開発力や物流インフラを生かし、今後10年で店舗数を3000店舗まで増やしていく目標を掲げています。

バンコクの中心地にあるファミリーマート。店舗の入口前には、果物や焼き鳥を焼く露店が雑然と並んでいます
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店の中に入ると、美しく整頓された商品が並んでいてその清潔感は日本のコンビニのまま。タイ大手食品メーカー「OISII」が『ONE PIECE』の版権を買い、コラボしたジュースも
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