2012年のカメラ業界は、実ににぎやかであった。

 年明け早々にニコン「D4」、そして発売が再延期されていたキヤノン「EOS-1D X」がようやく夏前に登場。2月には、ニコンの超高解像度フルサイズDSLR機「D800」と「D800E」が話題をさらい、しばらく入手難になった。買いやすい価格帯のフルサイズDSLR機としては、ニコン「D600」とキヤノン「EOS 6D」が相次いで市場に投入された。

 ミラーレス機では、オリンパスイメージングの「OM-D E-M5」が好評を博し、キヤノンも満を持してミラーレス機「EOS M」を世に放った。コンパクト機では、ソニーのフルサイズ機「DSC-RX1」が度肝を抜いた。停滞気味の日本のマーケットにおいて、デジタルカメラだけは話題と活況に事欠かなかった。

ニコン「D800」
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ソニー「Cyber-shot DSC-RX1」
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 そのなかで、特に異彩を放ったカメラメーカーがある。「シグマ」である。Foveon X3 ダイレクトイメージセンサーという独自の撮像素子を採用したデジタルカメラと、長年培った技術を惜しみなく投入した高品質のレンズ群で、写真ファンの支持をグッとつかむことに成功したのである。同社のカメラで撮影した写真は、とても高精細かつディテールに富んでおり、見るものを捕らえて放さない。TwitterやFacebookでシグマ製品を知り、リンクをクリックして写真を見て、その虜になった人も多いようだ。