停滞が予想される端末動向、“第3極”は登場するか

 スマートフォン、タブレットなどの端末面においては、昨年、アップルの「iPhone 5」や「iPad mini」が次々と投入され、非常に高い注目を集めた。それと同時に、ライバル各社がスマートフォンやタブレットを次々投入したことにより、インフラと同様、非常に大きな盛り上がりを見せた1年となった。

 では、今年の端末動向はどうなるのかというと、こちらもインフラ同様、昨年と比べて大きな変化は少ないと考えられる。その要因の1つは、現在市場をリードしているアップルの動向だ。アップルは昨年、スマートフォンではiPhone 5で初めてディスプレー解像度を変更したのに加え、タブレットでは9.7インチクラスの「iPad」だけでなく、7.9インチのiPad miniをラインアップに追加した。これ以上の大きなラインアップの変更はユーザーやアプリ開発者に混乱や分散化を与える。当面は現在の体制が維持されると見られ、他社に与えるインパクトも昨年より小さいと見られる。

 次の要因は、OSの安定やハードの洗練が進んできており、かつてのように端末間で機能や性能、使い勝手に大きな差が見られなくなってきていることだ。iOSやAndroidなどのプラットフォームも、かつてと比べれば革新的な変化は少ないと見られる。それだけにメーカー各社は今後、独自技術やデザインなどで、いかに特徴を打ち出して差異化するかに苦心することになりそうだ。

 さらにもう1つの要因として、既にスマートフォンが本格的に人気を博してから2年以上が経過しており、スマートフォンを積極的に欲しがる人達にはある程度、端末が行きわたってしまっていることも挙げられるだろう。既存のスマートフォン利用者の買い替え需要は膨らむ一方、スマートフォンの購入に消極的な人達への購入を促すのは徐々に難しくなると見られ、どちらかといえば、今後は“先進性”と異なる変化がスマートフォンに強く求められるだろう。

 既存のスマートフォンやタブレットに大きな変化が起きにくいと見られる一方、今年注目されるのが“第3極”に関する動向だ。昨年から噂されている「Windows Phone 8」の国内投入に加え、通信キャリアや端末メーカーらが主導するプラットフォーム「Tizen」を搭載した端末を、国内キャリアが導入するという報道も一部でされている。iOS、Android以外のプラットフォームがいつ、どのような形で国内導入されるのかには、特にスマートフォン先進層から熱い視線が注がれることとなりそうだ。

アップルは昨年、初めてディスプレイの解像度を変えた「iPhone 5」や7.9インチディスプレイの「iPad mini」を投入。ハード面に大きく手を加えている
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