ビジネスの現場は常に緊張感に満ちている。挨拶の名刺交換の瞬間、モタついた様子はみせたくない。モノに対する自分のちょっとしたこだわりも感じさせたい……という人にピッタリの名刺入れが、このベジタブルタンニン「ECOLE(エコーレ)」だ。

 名刺入れ専門店として楽天市場でも人気の「mgnet」と女性デザイナーが立ち上げた革製小物雑貨ブランド「kanmi.」のオリジナルコラボによって生まれた製品だ。特徴は、ストラップが付けられることと、名刺を出し入れしやすい大きな段差のあるデザイン。上品なヌメ革のライトブラウンと、真っ黒ではないニュアンス感を持たせたブラック(ダークグレー)の2色がある。

ECOLE(実勢価格1万3650円、レザーストラップは別売で1050円)。折りたたみ時のサイズ幅112mm×高さ75mm×厚さ18mm。収納枚数30~40枚、素材はヌメ革、色はライトブラウンとブラック
[画像のクリックで拡大表示]

 「mgnet」の武田修美店長によると、その開発は「お客様の声」から始まった。同社は専門店として、日々ユーザーから寄せられる反響を大切にしてきた。そうした中、「その発想はなかった」(武田氏)とハッとさせられたのが名刺入れのストラップだった。

 男性と異なり、多くの女性は名刺入れを衣類のポケットではなくカバンに入れている。「とっさの名刺交換に、すぐに出せないと失礼なことも。ストラップが付いていればすぐに見つけられるのに」という女性の声があったのだ。男性からも「ストラップがついたファッショナブルなデザインのものがあれば……」といった、同じような要望が立て続けに届いた。

 調べてみると、キーチェーンやストラップが付けられる構造の名刺入れもないわけではなかった。ただ、種類は多くなく機能性もいま一つ。そこで同社は、これまでにも製品を扱っていた「kanmi.」の女性デザイナーと開発を始めた。

 穴の位置は、落とした時に蓋が開かないよう、バランスの良い蓋と本体の真ん中の折部分に決めた。名刺を入れた場合の幅や、ストラップを付けるパーツのカニカンがスッと通る穴のサイズを模索し、市販のキーホルダーも取り付けられるようにした。そこに、デザイナーのアドバイスで、本体の雰囲気とそろえた紐状の革をストラップとしてセット。名刺の出し入れは機能性を追求し、エッジのついた大きな段差を設けた。いただいた名刺を入れっぱなしにしないように、入っていることを意識しやすい効果も持たせている。

[画像のクリックで拡大表示]
[画像のクリックで拡大表示]

 素材の革は、植物性のタンニンでなめしたヌメ革を採用。縫い目の糸なども同色系にすることで、落ち着いた印象で飽きずに長く使ってもらえることを目指した。本物の革製品は、合成皮革などに比べると手入れも必要だし、縮んだり、使い始めは硬い印象もある。ただ「例えば、ランドセルのような本革製品もなじむまでには少し時間が必要。でも、使い込めば風合いも良くなり味わいも深まる」と武田氏。あえて女性デザイナーにコラボを依頼したのは「女性の細やかな感性に期待し、緊張感の高いビジネスの現場でも、がんばってね、という応援の気持ちを込めてもらいたかったから」(武田氏)。名刺専門店ならではのエッセンスが込められた名刺入れなのだ。


(文/波多野 絵理)


「日経トレンディ」1月号のご案内
【第1特集】「日経トレンディが使って選んだ買いの逸品BEST 101」
【第2特集】「決定版! 家電量販店で得するテク」

日経トレンディ 日経トレンディ 1月号
12月4日発売
特別価格:600円(税込み)
発 行:日経BP社

日経BP書店で買う

AMAZONで買う