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 バブル時代を象徴する「プロデューサー巻き」ブームが原宿のストリートで再燃している。

 男女問わずシンプルな服装を好む人を中心にアクセサリー感覚で巻く“なんちゃってプロデューサー”が夏ごろから急増。「巻く」タイプの代表アイテムであるストールでは出せない独特のニュアンスを楽しんでいるようだ。

赤がメインカラーなので手な印象があるが、小物使いで大人の雰囲気をうまく演出。1枚だけのスタイリングにありがちな物足りなさをプロデューサー巻きが解消している(拡大すると、各アイテムの詳細データも見られます)
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 プロデューサー巻きと聞いて、懐かしさを憶える人も多いだろう。「チャンネー」「シースー」といった業界用語とともに、テレビ局プロデューサーを象徴するアレだ。セーターを肩から巻くスタイルはトレンディドラマの俳優も取り入れ、「純一巻き」ともいわれて当時の若者にも浸透。だが、ノリの軽さが「プロデューサー巻き=チャラい」という印象になり、バブル崩壊とともにブームも終焉。コントなどでギャグのように使われ、“時代遅れの代名詞”というレッテルを貼られていた。

 そして、ブームの終焉から約20年。ストリートでは当時あまり取り入れられなかった女性までもがプロデューサー巻きを取り入れている。トレンドのきっかけは、流行を終わらせた「チャラい」という印象にあるようだ。

 「巻く」といえばここ数年、ストールをミニマムな装いのアクセントに使用する人が多かったが、「巻く」「羽織る」しかできないストールよりも「着られる」カーディガンをストール代わりとして持ち歩く人が増加。だが、肩にかけて羽織ると上品すぎて普段のスタイルにマッチしない。そこで、ストリートらしいファッションを好む人たちを中心に、“ユルさ”狙いでチャラいイメージのプロデューサー巻きを取り入れるコーディネートが増えた。肩から巻くだけなのでズレ落ちず、いちいち見え方を気にする必要がない手軽さも人気の理由だ。

計算された巻き方。ラフに巻くよりもこういうほうが今っぽい
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