iPhone 5で注目される機能の1つに「テザリング」がある。iPhoneをモバイルWi-Fiルーターとして使い、パソコンやタブレット端末などをインターネットへ接続する機能だ。テザリング自体は、NTTドコモのスマートフォンなら追加料金なしで使える標準機能となっている。KDDI(au)のWiMAX対応スマートフォンでも同機能が使える。さらに、筆者が愛用する海外版(香港版)のiPhone 4Sなら、NTTドコモのSIMカードを挿せばテザリングを使える。

 正直、目新しい機能ではないのだが、国内でiPhoneを販売するソフトバンクモバイルとauは、これまでテザリングを封印してきた。このためiPhone 5でテザリングが解禁されたことが、大きな話題となり、利用者から好意的に受け止められている。筆者もそんな1人だ。au版iPhone 5はテザリングができると聞き、購入を即決したほどである。

 au版iPhone 5を購入するにあたり、思い描いたことがある。それは、「iPhone 5は、WiMAXのモバイルWi-Fiルーター代わりに使えるか?」という点だ。もちろんテザリングを使えば、バッテリー残量はどんどん減っていく。さらに1カ月に7GB以上通信すると、速度の上限が128kbpsに制限されてしまう。いろいろ制約はあるのだが、LTEの高速通信網が利用できることで、速度面では互角に渡り合えるのではと考えたのだ。

 コラムのテーマでもあるクラウドサービスを、モバイル環境で快適に使うには、高速なデータ通信環境は不可欠。受信(下り)の通信速度はもとより、送信(上り)の通信速度も速くなければ役に立たない。作成したファイルをオンラインストレージに同期(アップロード)したり、Gmailでデジカメ写真を添付して送るときなどに送信速度がものをいうからだ。

 果たしてau版iPhone 5のテザリング機能は、データ通信端末として使えるのか? テザリング時の通信速度を都内でテストした。

筆者はau版iPhone 5を購入した。選択理由は、LTEとテザリング機能だ。その後、ソフトバンクモバイルも2012年12月15日からテザリング機能を提供することを明らかにしている
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au版iPhone 5は、「モバイルデータ通信」設定に「インターネット共有」という項目が用意されている。インターネット共有を「オン」にすると、iPhoneがWi-Fiルーターの親機となり、パソコンやタブレット端末をインターネットに接続できる
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