2012年7月3日、豪カンタスグループやJALなどが設立した格安航空会社(LCC)「ジェットスター・ジャパン」が、成田‐札幌、成田‐福岡の2路線に就航した。成田‐札幌線では片道4490円から、成田‐福岡線では片道5090円からという、既存の航空会社を大きく下回る運賃設定が最大の特徴。9日にはさらに成田‐那覇、成田‐関空の2路線にも就航予定だ。ANAとアジア最大のLCC・エアアジアが共同で設立した「エアアジア・ジャパン」も8月に成田‐札幌、成田‐福岡など3路線に就航予定。首都圏発の国内線にも本格的にLCCの時代が到来する。

ジェットスター・ジャパンの成田発の初便には、同社が仏エアバス社から受領したばかりの2号機が使用された
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 ジェットスターとエアアジアの基本戦略は似通う部分も多い。仏エアバス社製・A320型機を中古ではなく新品でまとめ買いし、コスト抑制と安全性向上を両立。チケットは自社のウェブサイトでの直販を基本とし、残席数に応じて機動的に運賃をコントロールする。そして、巨大なマーケットの見込める首都圏を拠点にしつつ、羽田空港ではなく成田空港をベースにして空港使用料などのコストを抑える点も共通だ。

 一方で、ジェットスター・ジャパンに関しては特に「当初の予定から5カ月も前倒しのスケジュールで運航を開始した」(ジェットスターグループCEOのジェイン・ハードリカ氏)だけあって、サービスの完成度や空港施設の受け入れ態勢の面で不安が残るのも事実。実際のサービスレベルはどれほどのものなのか、初心者でも迷わず乗れるのか。今回はジェットスター・ジャパンの成田発・札幌行き初便に搭乗。チェックインから搭乗、降機までの流れを実際に体験し、サービスクオリティーと実用性をチェックした。

 そして、7月3日の就航初日には札幌発の夜の便が欠航してしまうトラブルも発生。この欠航、事故や機材の不具合によるものではないが、原因は実はLCCのビジネスモデルの根幹に関わる部分にある。今後も繰り返し発生する可能性がある今回の「欠航」の謎を探った。