ゲーム開発者がチューニングに参加して実現した「サクサク操作」

 もう1つ、nasneで見逃せない機能が操作性の高さである。

 これは、まさに「サクサク操作」という言葉が当てはまる。

 実際に操作してみたが、薄型テレビやデジタルレコーダーの操作に慣れていると、その速さは驚くほどの快適さだ。

 PS3のコントローラーを使用するという操作性の高さに加えて、EPGの画面も左右、上下に、驚くほど快適にスクロールする。地デジとBS、110度CSの切り替えもスムーズだ。チャンネルが大幅に増加した環境にも適した操作感だといえる。一度これに慣れると、デジタル家電の操作の遅さが気になってしまうだろう。

 また、検索のスピードも速く、すぐに検索結果が表示される。

 「ゲームソフトの開発では、1秒間60フレームの画像を、いかにスムーズに表示させるかということが重要なテーマ。nasneでは、その考え方をそのまま持ち込み、ゲーム開発者が直接参加し、何度もチューニングした。その結果、この操作スピードを実現した」(同社)と自信をみせる。

 nasneの発売時には間に合わないが、年内には同社の携帯用ゲーム機「PlayStation Vita」向けに、nasneに対応した「torne for PS Vita」を提供する予定だ。Vitaに録画したコンテンツを書き出して、外出先で楽しむといった使い方も可能になる。

 nasneの価格は1万6980円。家庭内にPS3があるのならば、破格でデジタルレコーダーが入手できるといった感覚だ。この存在は、ちょっと侮れないといえる。

同社の携帯用ゲーム機「PlayStation Vita」向けに、nasneに対応した「torne for PS Vita」を年内に提供する予定だ
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大河原克行(おおかわら かつゆき)
フリーランスジャーナリスト
1965年、東京都出身。IT業界の専門紙である「週刊BCN(ビジネスコンピュータニュース)」の編集長を務め、2001年10月からフリーランスジャーナリストとして独立。BCN記者、編集長時代を通じて、約20年にわたって、IT産業を中心に幅広く取材、執筆活動を続ける。現在、ビジネス誌、パソコン誌、Web媒体などで活躍。日経パソコン PCオンラインの「マイクロソフト・ウォッチング」の連載を担当。著書に、「ソニースピリットはよみがえるか」(日経BP社)、「松下電器 変革への挑戦」(宝島社)、「パソコンウォーズ最前線」(オーム社)などがある。近著は「松下からパナソニックへ 世界で戦うブランド戦略」(アスキー新書)。