日本と同様に中国でもネットショッピングが普及し、Amazonをはじめとする書店サイトで購入する利用者が増えた結果、沿岸部、内陸部を問わず、街の書店が次々と閉店している。インターネットが普及したこの時代、書店の経営はなかなか厳しいようだ。

ネットショップと電子ブックの登場で困窮する中国の書店

 日本では、ショッピングサイトの台頭で書店の数が減っているが、実は中国でも同様のことが起きている。海賊版書籍に苦しめられつつも、つぶれることのなかった中国の書店が、インターネットが普及したこの時代、客はショッピングサイトに流れてしまっているようだ。

 中国で書籍に強いショッピングサイトと言えば、おなじみAmazon(卓越亜馬遜)と当当網。卓越亜馬遜は最近では「z.cn」という最短ドメインを取得しアクセスしやすさをアピール、対して当当網もNASDAQに上場し、家電量販店の国美と提携するなど、多角化を進めつつ、本業の書籍販売でも低価格攻勢を緩めない。国美電器のライバルでLAOXを買収した蘇寧電器も、同社オンラインショップで書籍販売に手を伸ばしている。

 加えて、電子ブックをケータイやスマートフォン、タブレットPCで読む人も非常に多く、これも書店の経営を圧迫している。ただし、電子ブックリーダーについては、ほとんど売れていないので、これが書店の経営に影響しているということはない。

立ち読みならぬ座り読みする客が多いため、書店の中は昔も今もそこそこ混んでいるが……
座り読みは書店に限らず、スーパーの本のコーナーでも

 そんな中、毎週、毎月のように、書店閉店のニュースを聞くようになってきた。それも上海から新疆ウイグル自治区まで、中国全土での話だ。日本には、紀伊國屋書店をはじめとする大型チェーンから商店街の個人経営の店まで、大小さまざまな書店があるが、中国では基本的に「新華書店」なる大型書店が大都市から地方都市までをカバーし、それを補うような形で別のチェーン店やおしゃれな個人ショップなどが存在している。

 閉店に追い込まれているのは、それらのどこにも含まれない個人経営の書店だ。一部の書店では「もはや店舗で悠長に書店経営などできない!」とばかりに、激安価格での販売を始めるなど、積極的にネット対抗策を打ち出し始めた。

中国最大の書店チェーン「新華書店」。繁華街の中心には大きな店舗がある
内陸の小さな都市の新華書店。子供用学習機の広告も
値段の安さをセールスポイントにするショップは大都市に多い
提携カードを利用すると粗品をプレゼントするキャンペーンを行う書店