2011年3月11日に発生した東日本大震災によって電力事情が一変し、この夏には深刻な電力危機が訪れた。輪番停電によって冷蔵庫の食品が溶けてしまったり、照明もテレビも使えない暗闇の夜を過ごしたという人も多いことだろう。普段何気なく利用している電力だが、いざというときにそのありがたみを感じることとなる。

 停電時には動かなくなった電化製品を指をくわえてみているしかないのか……というと、実はそうではない。パソコンやサーバー機器向けには、停電時に円滑にデータをバックアップできる「UPS(無停電電源装置)」が用意されているし、ガソリンやカセットガスを利用する発電機などもある(発電機は屋内では利用できない場合が多いので注意)。今回紹介するソニーの「ホームエネルギーサーバー」も、そうした停電時に利用できる家庭用蓄電池だ。

消費電力約100Wのテレビを2時間半ほど視聴できる

 ホームエネルギーサーバーはソニーが2011年10月に発売した家庭用蓄電池で、東日本用(50Hz)の「CP-300E」と西日本用(60Hz)の「CP-300W」の2モデルが用意されている。価格はオープンで、直販価格は14万8000円だ。東日本用と西日本用に分かれているのは、ご存じの通り日本の交流電源の周波数が東日本と西日本で違っているためだ。今回は東日本用のCP-300Eを使用した。

ソニーが2011年10月に発売した家庭用蓄電池「ホームエネルギーサーバー CP-300E」。こちらは50Hz帯の東日本用モデルで、60Hz帯の西日本用には「CP-300W」が用意されている
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 ホームエネルギーサーバーには、「オリビン型リン酸鉄リチウムイオン」を正極に用いたソニー製の充電池を搭載しており、繰り返し長期間(期待寿命は10年以上)の使用が可能となっている。

 バッテリー容量は約300Wh(ワット時)で、消費電力100Wの機器を約2.5時間使用することを想定したものだという。消費電力100Wのテレビなら約2時間半、25Wの照明器具なら約10時間、50Wの扇風機なら約5時間の連続使用ができる。ただし冷蔵庫や洗濯機、掃除機、ドライヤーなど、消費電力が300Wを超える機器には利用できない。

本体前面に2つのコンセントと充電用のACアダプター端子を備える。その間には使用できる機器や電力供給目安などが表示されている
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