ナリフリのオフィシャルショップは東急東横線「代官山駅」もしくはJR・東京メトロ日比谷線「恵比寿駅」から徒歩10分程度
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 自転車アパレルブランド「narifuri(ナリフリ)」は「洋服+自転車=nari/furi(ナリフリ)」と表されるように、洋服と自転車を楽しむ人のために立ち上げられたブランドだ。マルイが展開する自転車関連アイテムのセレクトショップ「ローテイトストア」などで販売されており、展開店舗は現在50店前後で年々増加している。名前を聞いたことがある人も少なくないだろう。

 ナリフリのコンセプトは、自転車に乗りやすく、時代に外れず、しかも自転車を連想させない装い。自転車乗りの定番マウンテンパーカーから、オフィスで着てもまったく違和感のないスーツまで、幅広く手がけている。一見、なんていうことのないシンプルなアイテムも、着てみると機能性が高く、一度着てしまうとリピーターになる確率が高いという。

 2007年8月10日に設立され、今年で5年目。このところ、自転車愛好者以外からの支持も高い。ナリフリ創始者で全商品の企画を手がける小林一将氏によれば「購入者の半分は自転車に乗っていない人」だという。特にスーツに関しては、それが30代半ば以降、言うなれば35歳以上のビジネスパーソンに売れてきている。なぜ、支持されるのか。

“何を誰にどう届けるか”を重視

ナリフリ 代表取締役 小林一将氏

 ナリフリをスタートさせた小林氏は現在32歳。米国で3年ほどファッションマーケティングを学び、イタリアブランドのPR、営業を担当した後、帰国した。アパレルメーカーに就職し、営業、生産管理を経て独立。自転車を通じて知り合った市村公人氏とともにナリフリを設立した。

 前会社の社長からマウンテンバイクをもらいうけて自転車にはまったが、それまではTシャツで外に出るなど論外、襟付きシャツが基本、レザーのボストンバッグを持ち歩くという、かなりファッションにこだわるタイプだった。それが「動きにくい」「こぎにくい」と徐々に実用性を求め、服装が変化。まるでメッセンジャーのような服装になっていった。それは必ずしも好んで選んだ服装ではなく、当時は自転車に乗る人が快適に着こなせる洋服が少なかったからだ。

 独立後、再びニューヨークに渡り、商売を始めようとするも、軌道に乗らずに再び帰国。その頃、自転車店を訪れる人のファッション性が高まり、そこにビジネスチャンスを感じた。乗っている自転車は高級なのに、着ている洋服はファストファッションに近い……そんな自分に疑問を感じていたことも、自転車アパレルをビジネスにする決心を後押しした。