――ソーシャル要素の強いゲーム系コンテンツだけでなく、TwitterやFacebookなどのSNS、さらにSkypeの専用アプリケーションまでもがオフィシャルで提供される。これもゲーム機としては画期的ですね。

河野:それも、PS Vitaがコミュニケーション、ソーシャルコミュニケーション、インフォメーションをキーワードにしているからこそですね。SkypeもTwitterもゲームとの親和性はとてもいい。それらのツールは単独で使ってもらうことよりも、“ゲーム”の周囲に何を絡ませたら、よりゲーム体験が楽しくなるかを考慮した結果だと思っていただければ。

――そこで気になるのが、PS Vita本体に搭載された、ゲームの最新情報や他のユーザーのゲーム達成状況が常時見られる「LiveArea」、PS Vitaユーザー同士でボイス/テキストチャットをする「パーティー」や、周囲のユーザーがどんなゲームを遊んでいるかの情報が取得できる「near」といった独自のソーシャル機能です。専用アプリで提供される既存のSNSとは、どうすみ分けるのですか?

河野:それらはあくまで、PS Vita内で完結するソーシャルと考えてもらえばいいのですが、外部SNSの利用時と最も異なるのは、コンテンツを購入できる「PlayStation Store」にすぐつながるようになっていることですね。

 PS Vitaはシステム的にも、コマースとの連動を今まで以上に強化しています。「PlayStation Store」は非常に活況なビジネス。ただ「PlayStation Store」を含む現在の「PlayStation Network」の課題は、がちっと閉じ過ぎたシステムであること。その意味で、PS Vitaが外部のSNSと密に連動すると、「PlayStation Store」ビジネスをより広げる機会にもなると考えています。

――「PlayStation Store」に新しいゲームが入荷したことを、TwitterやFacebookでつぶやいてもらう?

河野:そういうことですね。それが実現すれば、PS Vita内で完結するコミュニティーとは、広がり方も随分違うでしょう。

――ゲーム専用機との垣根、という意味ではソニー・エリクソンのスマートフォン「Xperia PLAY」についてはどうお考えですか?

河野:軸足がどこにあるかという意味では、Xperia PLAYは電話が軸足。通常のスマートフォンなら画面上に操作キーを表示させるところが、(物理的な)方向キーと○×△□ボタンを搭載していますが、私はあくまで携帯電話の差異化だと思っています。ゲームの競合機という認識はないですね。

――PS Vitaのほうはあくまでも“ゲーム”を遊ぶためのハードであるということですね。

河野:ただし、PS Vitaを持つ意味を高めるという点では、ゲーム以外の部分でも魅力づけをしていかなければなりません。その一つが、ハイクオリティーの有機ELモニターです。「PlayStation Network」で販売されている映画や映像などのゲーム以外のコンテンツを観る、「torne」で録画したテレビ番組を持ち出して観ることができるようになる……と考えると、それも一つの魅力です。PS Vitaを中心に、いろんなものがつながる……最終的には全てが“ゲーム”につながってくれる位置づけのマシンとして進化してほしい。それだけの能力はもう持たせてあります。あとは……マーケティングの力やアイディア次第ということになりますかね。