タイの大規模な洪水の影響で、パソコンやプリンターなどのIT関連製品およびレコーダーなどのAV機器が深刻な品不足に陥りそうだ。今年の年末商戦に赤信号が灯っている。

 共通しているのは、ハードディスクの品不足の懸念だ。

 タイにはハードディスク関連工場が多く、なかには生産機器が水没し、水が引くまでまったく手をつけられない状況に陥っているところもある。

 ある関係者は次のように語る。

 「洪水の状態が改善しない今の状況を考えれば、11月下旬から12月までは、水が引かない可能性がある。水が引くまではハードディスクの生産拠点の復旧活動は開始できない。なかには30台以上のチャンバーが水没した生産拠点もある。12月から復旧作業を開始したとしても、生産体制が回復するのは春ごろだろう。代替生産が間に合うのかどうかもまだ不透明だ」

 別の関係者によると、年末から年明けにかけて調達できるハードディスクの台数は、「(当初の予定の)半分程度になる可能性もある」と危機感を募らせている。

 その間、クリスマス商戦とともに、日本では来年3月に向けて企業の期末需要もある。ハードディスクの品不足は極めて深刻な問題になるだろう。

パソコンやBlu-ray Discレコーダーなどの記憶装置として広く使われているハードディスク。タイにはハードディスク関連工場が多く、洪水の影響で生産に支障が出ている
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