鳥取産の二十世紀梨のチップを配合した、ほんのり甘いフレーバーティー「20世紀梨」(50g袋入り788円)。紅葉のサイトから購入できる(画像クリックで拡大)

 日本で飲める紅茶といえば、そのほとんどが、インド産やスリランカ産など、海外からの輸入品である。ところが、ここ数年、国内で生産された「和紅茶」が人気を博し、取り扱う店舗が急増するとともに、生産量も著しく伸びを見せているという。

 「戦後の日本で紅茶を作ることはあまり一般的でなく、10年前までは生産者数も全国で30人にも満たないほどでした」。佐賀市で「国産紅茶専門店 紅葉(くれは)」を経営する岡本啓さんは語る。「しかし、最近になって、お客様の国産志向が高まり、国内産の紅茶が注目されるようになったのです。現在は生産者数も200人を超え、日本茶業中央会によると2010年度の生産量は93tにも及んでいます」(同)。

 ところで、海外の紅茶と和紅茶では何が違うのだろう。昼夜の温度差が少なく、日照量が少ない環境で育つ日本の茶葉は、海外産に比べて一般にやさしい味わいを持つようになる。そのままでもほのかな甘みが感じられ、お茶に砂糖やミルクを足さない習慣を持つ日本人好みの味なのだという。加えて、日本の水や食事とも相性がよく、和菓子や普段の食事にも合わせやすいのも特徴のひとつ。

 「国産紅茶専門店 紅葉」では、甘栗やぶどうなどの香料をプラスした和紅茶が人気で、それらの食材が旬の季節には品切れを起こすことも少なくないのだとか。また、岡本さんは東京ミッドタウンの人気飲食店「虎屋菓寮」で販売する和紅茶のブレンダーも担当しており、そちらでの好評も口コミで広がっている。紅茶とケーキもいいけれど、たまには和紅茶と和菓子、なんていうティータイムも新鮮でおしゃれかもしれない。

(文/荒井奈央=アジト)