パリの「メルシー」にて、日本のモノを展示・販売する「素顔の日本 sugao」が2011年9月9日から24日まで開催され、大きな話題を集めている。どうしてこれだけ大きな反響があったのか、どんなところが好評なのかを取材してみた。

既成の枠組みにしばられない自由な品ぞろえ

 マレ地区にあるショップ「メルシー」は、生活雑貨を中心にライフスタイル全般を提案しているショップ。パリを訪れる度に、サントノーレにある「コレット」と並び、必ずチェックしなくてはならないショップの1つになっている。

 ここはもともと、高級子供服ブランドとして日本でも名を馳せている「ボンポワン」の生みの親であるコーエン夫妻が作ったもの。同ブランドを手放して、2年前に始めたショップが「メルシー」なのだ。

ギャラリーを使って大々的に行なわれた「sugao」展
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 今でこそ、このエリアには、おしゃれなショップやカフェ、レストランなどが軒を連ねているが、これも「メルシー」ができてからのこと。それまでは、あまり店がない通りだった。「メルシー」の登場は、それほど大きな影響力を持ったのである。

 さて、「メルシー」のコンセプトは大きく2つある。1つは、「独立した場所でファッションと暮らしまわりのものを同時に置くこと。しかも、ここでしか出会えないものをそろえること」だ。それはまた「ラグジュアリーとカジュアル、フランスのものと様々な国のもの、コンテンポラリーなものとビンテージのもの、あらゆるジャンルを越えた品ぞろえ」を意味している。つまり、既成の枠組みをはずし、ミックスさせて見せたところに「メルシー」のらしさはあると言っていいだろう。

 幅広い分野、多岐にわたる商品が、地下1階から2階にわたる、体育館のように広々とした売り場に並んでいる。キッチン雑貨や生活雑貨をはじめ、ファッション、化粧品、アクセサリー、インテリア雑貨、家具まで、まさに生活全般にまつわるモノが、独自の視点で選ばれていて、見て回っていて飽きることがない。

 売り場の随所では、家具と雑貨を組み合わせたシーン提案がなされていて、テーブルの上に所狭しと商品が並べてあったりもする。いずれも、モノを使った時のシーンや気分が浮かんでくるような品揃えと見せ方が工夫されているのが特徴。要は、「メルシー」としての編集の視点が貫かれているのだ。