ウルトラシリーズは1993年に初の公式中国進出をはたすも10年強で姿消す

 そもそもウルトラシリーズが、初めて公式に中国進出をはたしたのは、シリーズが始まってから30年近く経った1993年のことだ。「細かな経緯については、当時の経営陣が今は在籍していないので定かではありませんが、当時、円谷プロはアニメ製作の一環で上海に進出。そこで、現地とのつながりができたことからスタートしたと聞いています」(大岡氏)。

 もちろん、それまでも日本での録画をコピーしたような海賊版といった形で見ていた中国人も多いだろう。だが、これを機に『ウルトラセブン』を除く『ウルトラマン80』までの全シリーズが中国で放送され、人気を博していく。

 諸般の事情により、2000年には一旦、放送が終了するものの、2004年には再スタート。今度は平成になって誕生した新シリーズの1作目にあたる『ウルトラマンティガ』が新たに放送され、「ついで『ウルトラマンダイナ』『ウルトラマンガイア』と放送されていく予定だった」と大岡氏は振り返る。だが、『~ダイナ』と『~ガイア』が放送されることはなかった。中国上層部の方針転換で、今後は国産の作品を育てていくこととなり、外国産にあたる日本製のウルトラシリーズは、基本的に放送できなくなってしまったのだ。

 「簡単に言えば、すでに放送されているものに関しては規定に抵触しないが、新たに放送の認可が下りなくなってしまった」と大岡氏。よって当時すでに始まっていた『~ティガ』についてはそのまま1~2年間放送され続け、それが終わるとウルトラシリーズが中国のお茶の間から姿を消してしまうことになった。