「LCC(ローコストキャリア)」と呼ばれる格安航空会社が続々と日本市場への参入を始めている。

 この7月に成田空港に就航した韓国のイースタージェットのソウル便の価格を旅行会社HISのサイトで調べると、往復2万4000円(諸税・燃油サーチャージ抜き、以下同じ)。これを受けた既存の航空会社は、大韓航空が羽田発を2万3000円に、アシアナ航空が2万4800円に値下げするなど、完全に迎え撃つ姿勢を見せている。

LCCへの唯一の対抗策とは

 LCCが日本の空に向かって大量に飛来してくる背景には、空港間の競争がある。国内でも危機感の強い関西国際空港では、早い時期からLCCに対する優遇措置を採用し、韓国の済州航空、エアプサン、イースタージェット、オーストラリアのジェットスター、シンガポールのジェットスター・アジア航空など9社のLCCを招へい。来年にはLCC専用ターミナルを竣工する計画だ。これまでLCCに消極的だった成田空港も、羽田空港との戦いが本格化したことで、今年に入り、エアプサン、イースタージェットと、LCCを就航させるよう、方針転換をしている。

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 そして増加するLCCに対して、歴史的に証明された唯一の対抗策が“値下げ”である。「サービスを向上すれば」とか「信頼性があれば」といった20年以上前の大手航空会社の願望は世界中で打ち砕かれてきたのだ。LCCに対抗するには、自らがローコストで対抗するしかない。そこで、全日空は香港のファンドと合弁で「peach」というブランド名のLCCを、関空を中心に就航させることを発表した。JALもLCCへの参入を検討しているという。