カプコン CS開発統括大阪制作部 MC制作室長の手塚 武氏(画像クリックで拡大)

 カプコンの手塚 武氏は「ゲームのパッシブユーザーをいかに取り込むには?」をテーマに講演した。同社が考えるパッシブユーザーとは、日ごろからゲームを積極的にプレイするわけではなく、知人に薦められるなど何かきっかけがあったらプレイする層のことを指す。

 パッシブユーザーは複雑なゲームはやりたくないと考えており、高性能の家庭用ゲーム機で複雑なゲームをしたいアクティブユーザーと嗜好が二極化している。パッシブユーザーにゲームの魅力を訴求するためには、家庭用ゲーム機ではなくスマートフォンが最適な存在なのだという。

 iPhoneで大ヒットした同社の格闘ゲーム「ストリートファイター4」は、パッシブユーザーを考慮して開発したと語る。その試みの1つがゲームの難易度設定だ。標準設定だと「ふつう」に設定されているが、実はとても簡単で誰でも1面をクリアできるようにしてあるという。まず1面をクリアさせることで「自分でもプレイできる」「次の面を見てみたい」と感じさせ、ゲームに対する意欲を沸かせるよう工夫したわけだ。「スマートフォンでも家庭用ゲーム機と同じゲームができる、というのではダメ。スマートフォンのユーザーに合わせてチューニングや変更を施す必要がある」と語る。

 ゲーム開発者の多くがゲームのアクティブユーザーであり、パッシブユーザーの気持ちを理解しにくい点を指摘した。だが、アクティブユーザーだけがお客さんではなく、パッシブユーザーがプレイしたくなるようなゲームを作り、ゲーム人口の拡大を図らなければいけないと語った。

(文・写真/磯 修=日経トレンディネット)