八日目の蝉たちが、どんなラストを迎えるのか

 とはいえ、ラストは原作とは異なる展開を見せる。原作のラストも素晴らしいが、映画のラストも素晴らしい。その辺りにも注目だ。

 最後にタイトルについて触れておきたい。本作のタイトルは「七日目で死ぬはずの蝉が、八日目まで生き長らえたとしたら幸せなのか?」という問いかけから来ている。主人公たちは、その誰も知るはずのない八日目を生きている蝉と同じで、他人が知るよしもない、さまざまな苦労を重ねてきた。そんな八日目の蝉たちが、どんなラストを迎えるのか、それは劇場で、自らの目と耳とで確かめていただきたい。

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『八日目の蝉』

監督:成島出
出演:井上真央、永作博美、小池栄子、森口瑤子
配給:松竹
公開日:4月29日より丸の内ピカデリーほかにて全国公開
『八日目の蝉』公式サイト:http://www.youkame.com/

プロフィール

安部 偲

早稲田大学を卒業後、演劇活動を経てフリーライターとなり、映画とネットビジネスを中心に執筆。著書に「映画監督になるということ」(演劇ぶっく社)、「eビジネス用語 早わかり事典」(日本実業出版社)がある。2001年、有限会社キッチュを設立。現在、映画情報サイト「MOVIE Collection [ムビコレ]」や、アイドル支援サイト「アイドルcheck!」などを運営中。