YUIちゃんの最新曲『It’s My Life』は、ある“1カ所”のポイントが、最高に僕のツボにハマった一曲です。

 曲全体のコード進行は、あんまりJ-POPっぽくなくて、ちょっと洋楽っぽいノリだよね。僕の耳で聴くと、『ラ・バンバ』みたいな50年代の懐かしいアメリカンポップの雰囲気に似てるな、と思いました。

 でも、さすがYUIちゃん!と思ったのは、Dメロに入ると、いきなり切ないメロディーが出てくることです。洋楽のポップソングにはあまりない展開で、さすが、“セツナ好き”のJ-POPならではの現象だね。

 そして、僕がこの曲の中で一番好きな部分は、そのDメロの直後です。サビの繰り返しの前に、一瞬キーが上がって、「これから転調が来るよ!」っていう合図があるんだけど、そのあと、転調が来ないんだよ!

 まるで、バーで出会った女の子といい雰囲気で盛り上がって、「最後までいけるかな?」と期待した矢先にフラレちゃった…みたいな面白い仕掛けで、日本語風に言うと、絶妙な“じらしプレイ”です(笑)。僕の“M”の部分が刺激されて、YUIちゃんのことがますます好きになっちゃいました。

YUI
『It’s My Life』
通算18枚目のシングル。「あそこで転調してたら、ちょっとベタな展開になりすぎてたと思う。だから、じらしで大正解だよ!」

 SCANDALは、新曲を出すたびに、バンドとしてどんどん成長してるよね。デビュー当時はいい意味でアマチュアっぽいノリだったけど、最近では、もうすっかりメインストリームの風格さえ漂い始めてるじゃん。

 最新曲の『Pride』も、A級のメジャー感が伝わってくる曲で、コード進行や歌メロの乗せ方に、すごく大人っぽさを感じました。ボーカルの歌唱力なんて、デビュー曲と比べたら「別のバンド?」と思っちゃうくらい進化してます。全体のアレンジはポップだけど、ライブではロックっぽいノリに化けそうだから、野外の夏フェスでも聴いてみたい曲だね。

スキャンダル
「Pride」
通算9枚目のメジャーシングル。「全体のノリはロックだけど、ビートはちょっとディスコが入ってる。これもJ-POPの得意技だね」

マーティに弾いてほしいJ-POP
リクエスト募集中!

 日経エンタテインメント!や日経トレンディネットの連載「J-POPメタル斬り」でおなじみのマーティ・フリードマンが、2009年に出したJ-POPのカバーアルバム『TOKYO JUKEBOX』の第2弾を制作することなりました。

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著者

マーティ・フリードマン

 90年代、ヘビーメタルバンド、メガデスのメンバーとなりアルバムセールスを1300万枚超えの世界的なスーパーバンドへと導いたギタリスト。その後、J-POPに興味を持ち、メガデスを脱退。活動の拠点を東京に移し、ミュージシャンやプロデューサーとして活動している。11年9月には好評のJ-POPカバーアルバム第2弾『TOKYO JUKEBOX2』を発売した。発売中のSMAPの最新アルバム『GIFT of SMAP』(ビクター)では、木村拓哉のソロ曲『La+LOVE&PEACE』の作・編曲とギター演奏を担当するなど、他のアーティストへの楽曲提供、アレンジ参加など多数。日本の音楽や日本語の魅力について、外国人やミュージシャンならではの視点で様々なメディアにおいて語っている。「日経エンタテインメント!」の連載「J-POPメタル斬り」も大好評。公式ページはこちら