今年、最後のクラウド調査隊。今回はこの1年間で筆者が、最も気に入ったクラウドサービスと、突如登場したライバルサービスの“気になる関係”について紹介してみたい。

 まず前者から話を始めよう。今年、筆者自身のパソコン環境は、あるクラウドサービスを導入したことで大きく変わった。そのサーピストはクラウド型のオンラインストレージ「Dropbox」。複数台のパソコンやスマートフォンで、データを同期できるサービスだ。

以前紹介したクラウド型のオンラインストレージ「Dropbox」(関連記事)。このときは、導入時の落とし穴を中心に紹介したが、最初の同期が終われば快適に使えた(画像クリックで拡大)

 筆者は、複数台のパソコンを使い分けているのだが、Dropboxを導入する前はパソコン間のデータ同期に手間取っていた。原稿執筆用のパソコン、作業用のパソコンと使い分けようとしても、作業用のパソコンで資料を作成することもある。だから、その資料が急きょ必要になったりすると大慌て。資料を見るためだけに、わざわざ自宅まで帰った……なんていう失態を繰り返していた。このような経験は、会社と自宅で別々のパソコンを使っているビジネスマンにも一度はあるのではないだろうか。

 ファイルの同期ミスを防ごうと、ネットワークハードディスク(NAS)を導入したり、外付けHDDを組み合わせて、各パソコンで作成したファイルを集約・同期する方法も試してみたのだが失敗。面倒くさいことが大嫌いな性格が災いし、同期作業を怠ってしまうのだ。そんな筆者にとって目からうろこだったのが、ネット経由でファイルを同期できるDropboxだった。シンプルな使い勝手が実に素晴らしい。全自動で同期作業をしてもらいたい筆者にとって、これ以上ないサービスだった。

 もちろん、Dropboxは以前から使っていたのだが、お金を払ってまで使いたいとは思わず、無料の2GBプランで我慢していた。しかし、仕事で使うには、いかんせん容量が少なすぎる。今年半ば、重い腰を上げて有料サービスへと移行した。100GBで年間199ドル。決して安い金額ではなかったが、結果的には満足している。今では手持ちのモバイルノート3台と「MacBook Pro」にDropboxのクライアントを入れ、すべてのデータを同期している。常に最新のデータを共有できるので、パソコンを選ばずに作業できる。この使い勝手は最高だ。

筆者は、領域を100GBまで拡大できる有料プラン(月額19.99米ドル、年間199.00ドル)を購入。「マイドキュメント」フォルダをMy Dropboxの下に移動することで、作業データをすべて同期させている(画像クリックで拡大)

 唯一の欠点は、以前のコラムで紹介したように、導入時のデータ同期に膨大な時間がかかること。初回の作業さえ終われば、一気にストレスフリーになる。日々の作業で作成したファイルの更新は、あっという間だ。ネットにつながっていれば、勝手に同期されるため、保存先を考える必要がない。

 今年の大ヒットしたDropboxに強力なライバルが登場した。名前は「SafeSync」。「ウイルスバスター」でおなじみのトレンドマイクロが始めたオンラインストレージだ。

 SafeSyncの最大の魅力は、年間4980円を支払えば保存容量が無制限という点だ。普段、Dropboxを使いながら「保存容量が無限にならないかなぁ……」と思っていただけに、大きなショックを受けた。容量制限のないSafeSyncは、定番のDropboxを一気に追い越してしまうのか? Dropboxユーザーとしても気になる。SafeSyncの実力をチェックしていこう。

Dropboxユーザーとして、大変気になるクラウド型のオンラインストレージ。それがトレンドマイクロの「SafeSync」。年間4980円で使い放題(容量無制限)というサービス内容は驚異的だ(画像クリックで拡大)