2010年8月31日から9月2日まで開催されるゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2010(CESA Developers Conference)」。初日である31日、開幕を告げる和田洋一氏のオープニングスピーチに続けて、CEDEC フェローでありコーエーテクモホールディングス社長でもある松原健二氏の基調講演「CEDECとは? -そのもたらす価値の追求-」が行われた。

 現在は経営者としての手腕を発揮している松原氏。だが本日のセッションでは、氏がかつてエンジニアだったときの経験をもとに、現在の日本ゲーム業界の窮状を脱するために必要な情報提供、課題共有の大切さが語られた。

セッション内容に合わせて逐一スクリーンの内容が変化する、ニコニコ動画での中継を想定したプレゼンテーションが行われた。(画像クリックで拡大)

 松原氏はまず、現在の日本のゲーム業界の状況は、80~90年代のIT業界の状況によく似ていると解説する。開発者たちに危機感、戦略、課題共有という3点が欠けていたため、メーンにはなれなかった当時の日本IT業界。これらのうち、氏が特に大切だと感じたのが開発者間の課題共有。課題の共有化、顕在化こそがそれを乗り越えるための英知を呼び起こすのだと松原氏は断言する。

 日本の開発現場は閉鎖的で、ディスカッションの場はほとんどない。また、自分が得たものを披露することのデメリットばかりを考えてしまい、残念ながら課題の共有化があまりできていないと述べる。

自分が得たものをオープンにすることで切磋琢磨でき、それが明日への活力になる。松原氏はそれを欧米の開発現場で体験したという。(画像クリックで拡大)