7年連続“日本一”の庭園に豊造がやって来た!

「生の額絵」。窓そのものが額となり、庭園を一つの美術品として鑑賞する工夫があった。思わずため息が出るような美しい庭園。さすがに米国の日本庭園専門誌で日本一を7年連続受賞しただけあって、庭園はこころにくいまでに手入れが行き届いている。これは四季折々に風景が変化し、その時々での美しさを堪能できるはずである。窓枠がちょうど額縁になるようなアングルを探し、左の木をシルエット風にして撮ってみた
【撮影データ】
キヤノンEOS 5D markII、レンズ:キヤノンEF70-200mm F2.8L USM IS、シャッタースピード:1/30秒、絞り:f16、ホワイトバランス:オート、ISO感度:1600、三脚使用
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 久々にNHK朝の連ドラがヒットしている。「ゲゲゲの鬼太郎」の作者、水木しげる氏の奥様原作のドラマ化「ゲゲゲの女房」だ。先日発表の視聴率は20.4%。大河ドラマや他のバラエティ番組を抑えての視聴率ランキング2位は見事である。しかも最近のテレビ離れの時代にドラマが、しかも朝の連ドラが視聴率で20%を超えるというのは並大抵のことではない。実は豊造の「豊」は、沢口靖子さんのデビュー作「澪つくし」から25年間、朝の連ドラを見続けている。隠れ朝の連ドラファンなのである。

 このゲゲゲの女房。現在放送分は東京調布が舞台であるが、初期の舞台は島根県の安来市周辺。ゲゲゲの女房こと布枝さんの実家が安来市大塚町。足立美術館のあるほぼ隣町だ。行ってみると分かるのだが、思いっきり田舎。ドラマでも河童の話やキツネのお化けの話が出てくるのだが、今でもどこかにいそうな場所である。そんな場所に、日本が世界に誇る美術館があるとは絶対に思えないだろう。

まさに白砂青松。横山大観の名作「白砂青松」のもつ清澄なイメージをモチーフに作られたとされる庭。白い砂の丘陵に黒松を植栽。コントラストの強さをかもし出している。望遠系ズームEF70-200mmを取り出して撮影した。収まりのいい縦位置のフレーミングで決めてみた
【撮影データ】
キヤノンEOS 5D markII、レンズ:キヤノンEF70-200mm F2.8L USM IS、シャッタースピード:1/320秒、絞り:f5.6、ホワイトバランス:オート、ISO感度:1600
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 「Sukiya Living数寄屋リビング/ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」という米国の日本庭園専門誌がある。同誌は全国803個所にある名所や旧跡を対象として、「庭そのものの質の高さ」「建物との調和」「利用者への対応」などを総合的に評価している。2003年から始まったこのランキングでは、09年までの7年連続で足立美術館の庭園が日本一に選出されている。ちなみに2位は建築家として有名なドイツのブルーノ・タウト氏が泣きたくなるほど美しいと絶賛した京都の桂離宮。3位は福井の養浩館庭園。さらに足立美術館庭園は、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で必見を意味する“三つ星”を獲得している。欧米の著名誌がこぞって絶賛しているだけに、そのすごさがうかがえるに違いない。

とにかくどこを見ても美しい。そんな庭園である(画像クリックで拡大)

 こんな話を聞いても、まず島根に「足立美術館」という名の美術館があること自体、知っているのは一部の人たち。僕自身も、今回の島根の旅で旅行ガイドブックを開くまでは、その存在すら知らなかった。しかも、その美術館の庭園が、米国の日本庭園専門誌から7年連続で日本一を受賞していると知って、さらに驚かされた。“日本一”と賞される、知られざる庭園。ぜひとも庭のスペシャリストである造景と見てみたいではないか。

 ところが、さすがは造景。既に足立美術館には足を運んだことがあり、美術館の存在は知っていたばかりではなく、日本一の庭園についてもしっかり認識していたのである。

茶庭の門だけでも絵になってしまうのだ(画像クリックで拡大)