Yahoo!やグーグルなど、どこかのインターネットの検索窓に、「若者」と打ち込んでみてください。すると、頼んでもいないのに勝手に『離れ』という言葉が関連語として出てくると思います。

 ここ数年、「近ごろの若者が消費をしない」という言説を中心に、10~20代の若者への社会的関心が高まってきています。

 例えば07年8月22日の日経MJでは、「巣ごもる20代」というタイトルで特集記事が組まれました。この記事によると、今の若者たちは、「クルマは不要。モノはそれほど欲しくない。お酒もあまり飲まない。行動半径は狭く、休日は自宅で掃除や洗濯にいそしむ。増えていくのは貯金だけ」とのこと。日経MJ以外にも、消費をせずに縮こまった生活を送る、こうした若者たちの様子を伝える報道がとても増えています。

 広告会社に勤務している私は、これまで8年間、会社のシンクタンクで若者研究をしてきました。色々な定量・定性調査を行うとともに、47都道府県全てを周り、計1000人以上の若者たちに、街頭で声かけインタビューを実施し、幅広い企業のマーケティング活動をサポートしてきました。

 ところがここ数年、「近ごろの若者がとにかくわからん」「若者がうちの製品を買わなくなった」といった企業の切実な声があまりに多くなり、この4月に「博報堂若者生活研究室」を立ち上げることとなりました。同研究室では、こうした若者たちの真の生態を解明し、色々な企業と組んで若者向けマーケティングを実践していく予定です。

 果たして近ごろの若者は、本当に「消費しない消費者」になったのでしょうか。

 答えは「NO」です。

(写真/下山孝弘)(画像クリックで拡大)