IE8は本当に快適になったのか?

 まずは気になるIE8の動作チェックをしていこう。現在配布されているIE8は、正式版一歩手前となるRC1。今後も細かな改良点はありそうだが、主な機能は製品版とほぼ同じと考えていいだろう。実際、RC1を使ってみると、確かにIE7よりはWebサイトの表示速度が上がっているのが体感できる。筆者が愛用しているFirefoxと比べてもそれほど遅さを感じなかった。

 IE7に比べて、IE8はどのくらい高速化したのか。表示速度の違いを2つのテストで比較してみよう。テストに使用したのは「Let's note T7」の2008年春モデル。CPUは低電圧版 Core 2 Duo U7600(1.2GHz)。メモリーは2GB(増設済み)。HDDが80GB。OSはWindows XP SP3。通信環境はフレッツADSL(実行速度は2Mbps程度)になる。

 1つ目のテストは、JavaScriptの処理能力を試すベンチマーク。この種では定番の「SunSpider JavaScript Benchmark」というベンチマークを使ってテストした。このソフトは26項目のテストを用意しており、それぞれのテストについて処理時間を表示する。表は、この26項目の処理時間を合計したものだ。時間が短ければ処理スピードが速く、長ければ遅いことを示す。気になる総合結果は、IE7が55,445ms(msはミリセカンドの略)。IE8が12,205ms。実に4.5倍も改善されていた。

IE7とIE8の処理スピード比較
JavaScriptベンチマークテストの結果がこちら。IE8はIE7に比べて大幅に処理時間が短縮された(画像クリックで拡大)

 2つ目のテストは、Webサイトが表示されるまでにかかる時間。体感速度を知りたいため、あえて手動で計測してみた。テストでは、スタートページを「日経トレンディネット」のデジタルページに設定。毎回、キャッシュなどをすべてクリアした状態でIEを起動し、表示が完了するまでの時間を5回計測して、その平均値を算出している。結果は、IE7が13.3秒。IE8が9.5秒と、約29%も速くなっている。IE7に不満を持っていたユーザーも、IE8の正式版がリリースされれば、ようやく使えるブラウザーに戻ったと安堵されるはずだ。

IE7とIE8の表示時間比較
ソフトの起動から、スタートページに設定した日経トレンディネットのデジタルページが表示されるまでの時間を計測した。5回の平均時間で、IE8はIE7より約29%も表示時間が短縮された(画像クリックで拡大)

 ただし、IE8 RC1では表示速度よりも気になる点があった。それは、レイアウトが崩れること。IE7では問題なくても、IE8で表示すると、レイアウトの一部がガタつく。実際、RC1で日経トレンディネットを表示させると、ページ最上部のテーブルにレイアウトの乱れが発生。タイトル画像とバナーが一段ずれたような形になってしまう。IE8 RC1には、表示方法をIE7準拠に戻す互換性表示機能を持っているが、わざわざ手動で表示方法IE7準拠に戻すのは面倒だ。Webサイト側で対応するのは当たり前として、IE8側でもユーザーの手をわずらわせない対応を望みたい。

IE8で表示した日経トレンディネットのデジタルページ。ページ上部のレイアウトが崩れてしまった(画像クリックで拡大)