ネットブックの売れ行きが相変わらず好調だ。

 店頭では、ネットブックをはじめとする10.2型以下のディスプレイを搭載したミニノートの売り上げ構成比が、2月の販売実績で、ノートパソコン全体の30.0%と、前月に比べて4.1ポイント上昇(BCN調べ)。パソコン市場における台風の目になっているのは明らかだ。

 ところで、こうした記事を書く上で表記方法に関して少し困っていることがある。「ネットブック」「ミニノート」といった表記をどう使い分けるかという点だ。

 ネットブックは、インテルが使い始めた言葉だ。だがインテルはこれを商標として登録しているわけではない。つまり、多くの人が一般名称として利用できる。

 かつて海外では「NETBOOK」という商品を発売した企業が、他社での名称使用やブログでの表記に対して、使用停止の申し入れを行い、これに対抗する形でデルが訴訟を起こしている。ただ、いまのところ、ネットブックという表記は一般名称として世界各国で使われている。

 インテルが、ネットブックを一般名称であると言う限り、同社がネットブックの仕様について限定した内容を明確に打ち出すことはできない。

 インテルでは、シンプル、低価格、インターネット利用に特化した製品がネットブックであり、ノートパソコンとはまったく異なる定義の製品と位置づけている。いまのところは、CPUに同社のAtom Nシリーズ、OSにWindows XPやLinuxを搭載し、10型以上のディスプレイを備えたインターネット接続利用に適した製品を、ネットブックというカテゴリーにしているようだ。

 つまり、この仕様から外れる製品に関しては、ミニノートという表記や「UMPC(ウルトラ・モバイル・PC)」、「MID(モバイル・インターネット・デバイス)」という言い方が当てはまる。 また、ULPC(ウルトラ・ ローコスト・PC)という言い方もある。

 ミニノートは、ヒューレット・パッカードが商品名の一部に使っている。ネットブックを含めた小型のパソコンを総称して示すときに適していると言えるだろう。また、UMPCは、マイクロソフトがorigamiの開発コードネームで製品化を進めてきたもので、Windows XP Tablet PC Editionを搭載し、タッチパネル機能を搭載しているものを指すもの。そして、ULPCは、5万円を切るようなネットブックを示すときに使われることが多い。

 MIDは、インテルが「ポケットに入るサイズのインターネット接続用のデバイス」という目安を設けている。Atom Zシリーズを搭載し、4.5~6型のディスプレイを搭載した「インフォテイメントツール」(通信機能を備えた小型のデバイスで、エンターテインメント機能も備える)である端末がMIDなのだ。だが、いまのところ発表または開発中のMIDは、ポケットに入れるにはちょっと大きすぎる。

インテルが考えるAtom搭載製品のカテゴリー(画像クリックで拡大)

ネットブックなどに搭載されるインテルの小型機器向けCPU「Atom」(画像クリックで拡大)

各社から発売されるMID(開発中のもの含む)(画像クリックで拡大)