高級モデルで人気ナンバーワンは「ATH-CKM70」
オーバーイヤー型では日本ビクター「HP-RX300」が人気

 1万円前後の高級クラスになると、仕様書での比較は難しくなる。「再生音域は5000円前後で十分に広がっているので、あとは再生した音の質での勝負となります。ここはメーカーの個性が大きく出るところですね」

 全体のランキングで5位に入った「ATH-CKM70」は、低中高音のバランスがとれたリアルな音の表現力で人気を獲得しているという。「DAPの音源を聴くなら、最上級の環境を提供してくれる製品ですね。中級クラスとの音質差は微細な部分に現れるので、耳の肥えた人ほど恩恵が受けられるモデルといえます」

オーディオテクニカ「ATH-CKM70」(画像クリックで拡大)

 なお、ジャンル全体の売れ行きとしてはカナル型に敵わないが、オーバーヘッド型の需要ももちろんある。そのなかでも数が売れるのは、やはりエントリークラスとのこと。「ブランド力も手伝ってオーディオテクニカの『ATH-T22』と、日本ビクターの『HP-RX300』が人気です。オーバーヘッド型は耳が疲れにくく、音割れしないレベルで大音量が出しやすいメリットがあります。家や会社のパソコンで音楽を聴くために購入する人が多いですね。たしかに、BGMを流すならエントリークラスでも十分なパフォーマンスが出せます」

オーディオテクニカ「ATH-T22」。取材時の価格は1980円(ポイント10%)(画像クリックで拡大)

日本ビクター「HP-RX300」。取材時の価格は1880円(ポイント10%)(画像クリックで拡大)

 もう1点、三好氏がプッシュしたのはソニーのノイズキャンセリングヘッドホン「MDR-NC22」だ。取材時の価格は7980円でポイント10%が付く。同種の中では安価な製品で、カナル型の形状ということもあって、人気があるという。「人の声などの外周ノイズはカットしきれませんが、電車の音など持続的に続く低音のカットには効果的です。再生音域も8~2万2000Hzと十分に広く、DAPの付属品から乗り換えても音質の向上が期待できるでしょう。長距離の通勤や通学のお供に最適です」

 ちなみに、MDR-NC22は2008年2月に取材したノイズキャンセリングヘッドホンの売れ筋ランキングでも、第4位にランクインしているロングセラー製品だ。

はみだし情報…量販店全体でエコ志向が上昇中

いわば同店のフラッグシップといえる特設コーナー。量販店全体のトレンドが反映されやすいコーナーだ(画像クリックで拡大)

 大型の量販店では、その店全体で注力しているキャンペーンの特設コーナーを設けていることが多い。ビックカメラ 新宿西口店の場合は、ビル2階の同店入り口付近が該当する。取材時には「エコ家電」特集が組まれており、低消費電力や電気代フリーの製品の特価品が並べてあった。同社は「原油高や原料高が発生して以来、ランニングコストの低い製品が注目を集めるようになっています。色々な製品を購入された際、お手持ちの家電の乗り換えも検討していただければ幸いです」と語る。

著 者

古田 雄介(ふるた ゆうすけ)

1977年生まれ。建設業界と葬祭業界を経て2002年にライターへ転職し、テクニカル系の記事執筆と死の周辺の実情調査を進める。「古田雄介のアキバPick UP!」(ITmedia PC USER)「インターネット跡を濁さず」(d.365)「ネットと人生」(インプレス シニアガイド)などを連載。