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 スーパーマリオでおなじみの、胸当てに吊りヒモのついたつなぎ風パンツ「オーバーオール」。ファッション好きの間では、フランス語の「サロペット」と呼ぶのが主流のようだ。このサロペットが今年春ごろから原宿の人気アイテムとして急浮上している。

サロペットの定番であるデニムを中心としたユーズドライクな着こなし。トップスを重ね着することで立体的なコーディネートに(画像をクリックすると、各アイテムのブランドなどのデータが見られます)

 ファッション誌ではサロペットを「オールインワン」または「コンビネゾン」とも呼び、クラシックなアパレルウェアとして扱っているが、もともとのルーツは作業着だ。実際に作業着として使われたとおぼしき古着のデニムサロペットを見れば、ハンマーを吊るすための腰部分のヒモなど、飾りに見えるものにもちゃんとした用途があることが伺い知れる。 そんなサロペットだが、従来のラフすぎるデザインでは作業着の色彩が濃かった。そのためファッション性よりもヴィンテージコレクター、特に男性が好む嗜好性の高いアイテムとして認識され、街で見かけることはそれほどなかった。

しかしここ数年の間に、アパレルメーカーが女性に好まれる「かわいい」路線に大きく転換。女性寄りのアイテムとなり、オーバーオールという呼び名がサロペットという聞き慣れない言葉へ移行したのもちょうどこの頃だ。  女性に焦点を絞ったアイテムが増えたため、デザインはさらに多様化。スキニータイプのスリム型や、上半身をすっきりみせるために胸当てを小さめにデザインしたカバーオール型、リネンやコットンといった、デニムでは表現しにくい“くたっと感”があるアイテムなど、レディスならではの多様なデザインがサロペット人気に繋がったと思われる。

また、ユーズドのデニムサロペット(小さめのキッズサイズ)を販売する古着屋も増えた。手ごろな値段で購入できるようになったことも、支持を伸ばしている理由の一つだろう。