2008年6月3日、auの夏モデル発表会が行われた。auといえば端末の供給の遅れや不具合など、新プラットフォームに関する多くの問題を抱えていたが、それもようやく解消しつつある。次のステップへと踏み出そうとしているauだが、どのような戦略で夏商戦に挑むのだろうか?

「ケータイでスポーツ」を定着させるには?

 今回、auが新しいサービスの柱として打ち出しているのが、「Sports」「Change」「Video」の3つである。そこで、これらのサービスを一つずつひも解きながら、auの取り組みをチェックしていこう。

 まずは「Sports」だが、これについては今年の1月から導入している「au Smart Sports」、中でも同サービスの中心である、ランニング支援の「au Smart Sports Run&Walk」に対する強化が軸となっている。夏モデル全機種がこのサービスに対応しているというのはもちろんのこと、そのうち3機種にはモーションセンサーが搭載されており、専用のアプリを起動しなくても、歩数やカロリー計算を自動で行ってくれる「カロリーカウンター」が利用できるようになっている。

 リズムに合わせてランニングやウォーキングをすることで、音楽が変化するという「BEAT RUN」も新たに追加された。これは丁度「音ゲー」の要素をランニングに持ち込んだような機能で、楽しみながらランニングができるようになっている。Bluetooth対応の端末を利用すれば、ケーブルレスで音楽を聴きながらランニングできるというのも魅力だ。

 サービス面はもちろんのこと、ハード面でも強化がなされている。最も大きいのは、au Smart Sportsが利用しやすいよう開発された端末「Sportio」が用意されたことだろう。デザインもさることながら、幅52×奥行き93×高さ13.7mmで、重さが約86gと軽量コンパクト。ランニング時でも身に付けやすいのがうれしい。アディダスとのパートナーシップにより、Sportioに合わせたランニングウェアやポーチなども用意されるという。

 スポーツという方向性は、auが従来持つ「音楽」「GPS」といった強みから生まれたものといえる。最近ではメタボリック検診が始まるなど健康に気を付ける人が増え、スポーツに対する需要の高まりが予想されることから、その取り組みは評価したい。

 だが、こうしたサービスを普及させるには「携帯電話を身に付けてスポーツする」というスタイルを、いかに定着するかにかかっている。専用端末やウェアの開発も進んでいるようだが、今後もランニングスタイルやイメージの定着などに積極的に取り組んでもらいたい。

モーションセンサーを搭載した端末では、アプリを起動することなく待ち受け画面上で歩数のカウントができるようになった(画像クリックで拡大)

au Smart Sportsの利用に適した「Sportio」を用意。スポーツでの利用に合わせたコンパクトなデザインが特徴(画像クリックで拡大)

アディダスとのコラボレーションにより、Sportioに合わせたウェアやシューズの提案もなされていた(画像クリックで拡大)