多彩な再生機能と音の良さも隠れたウリ

 HDR-TG1でスナップ撮影した映像を再生してみよう。タッチパネルで操作できるHDR-TG1の再生操作性は、ソニーのハンディカム製品共通のものでなかなか良い。

 その理由は「V.インデックス」「顔インデックス」といったリスト系機能の充実にある。ビデオカメラがテープからディスクやメモリーなどのランダムアクセスメディアになり、シーン単位での頭出しは容易になった。一方でカメラを固定して撮影した場合など、5分や10分とつい長回しした場合、その映像の「中間くらい」に何が入っているかを一目で把握する手段がなかった。

 上記のインデックス機能は、その「中間くらい」に何が入っているかをリスト表示できる、恐らく全メーカー唯一の機能だ。時間で区切って表示してくれる「V.インデックス」、顔認識の結果で顔が大写しになった場面で区切ってくれる「顔インデックス」(人物のたくさん映る撮影では非常に有用)を利用し、スイスイと切り替えて映像を検索できる。

 これは長時間記録できるHDD搭載ビデオカメラで最も生きる機能だろう。だがメモリータイプのHDR-TG1で使っても、動く被写体を撮ったとき、あるいは自分が動きながら撮影して回ったときなど大いに活躍する。

撮影した映像はその場で確認できる。タッチパネルの操作性も好印象(画像クリックで拡大)

通常のインデックス画面。これは各シーンの最初の場面を表示する(画像クリックで拡大)

「V.インデックス」の画面。一定時間単位で映像内容を静止画表示するので、内容を一目で把握できる(画像クリックで拡大)

 もう一つ、ビデオカメラではさほど取り上げられない内蔵マイクによる音の良さも触れておきたい。

 HDR-TG1はドルビーデジタル5.1chで音を収録することもあって音の定位感もあり、小さな音の拾い方が良く、低音も明瞭に響く。音の良さと5.1chであることは厳密に言えば別の要素だが、現時点で5.1ch収録のビデオカメラは、ステレオ収録の機種より総じて音質でも優れている。

 何気ない風景であっても、背後を通る人たちの喧噪や鳥の鳴き声など、画面外の音が空間の広がりをもって聞こえてくると、撮影した場所のライブ感も格段に違ってくる。従来はテレビとの接続方法に難があったが、今や5.1ch再生も「HDMIケーブルでつなげばケーブル一本」で済む。サラウンドシステムなど再生側の機器がそろいつつある今、再注目してもいいだろう。