ヤマダ電機が、「LABI」の出店を加速している。

 LABIは、「ライフ・アビリティー・サプライ」を略した造語で、都市部やターミナル駅前に進出する、都市型店舗の同社ストアブランドとなる。同社が主力とする郊外型店舗のテックランドによるストア展開とは一線を画し、商圏設定は、テックランドの4~5倍となる30万~100万人を想定している広域店舗となる。

 2006年3月に出店した大阪・難波の「LABI1 NAMBA」を皮切りに、仙台、池袋、品川大井町、新橋デジタル館、秋葉原パソコン館、千里に続き、4月には、津田沼、吉祥寺を相次いで出店。現在、9店舗体制となっている。

 今年6月には、群馬県・高崎の高崎駅前に出店。ここでは同じビル内に本社機能も含まれる予定だ。また、今年夏には、すでにデジタル館を出店している東京・新橋においても、現在のSL広場前の店舗とは別に、線路を挟んだ銀座側に10階建てビルを建設し、新店舗を出店することが決まっている。そのほか、東京・渋谷の道玄坂のSHIBUYA 109の隣接地への出店、新宿のヨドバシカメラ本店に隣接するビルへの出店などが予定されている。

 いずれも、ヨドバシカメラ、ビックカメラなどの都市型店舗と直接競合する場所への出店であり、ポイント制度を打ち出すこれら競合店と、「安心価格保証」よる実売価格値引きを前面に打ち出すヤマダ電機との熾烈な争いが繰り広げられる。

 ヤマダ電機が打ち出す「安心価格保証」は、同社が示す同一エリア内の競合他店の価格が、ヤマダ電機を下回る価格で販売されていた場合、他店と同じ価格で販売するというもの。常に地域ナンバーワンのロープライスを目指す施策ともいえるものだ。

 とはいえ、価格を前面に打ち出すヤマダ電機も、ポイント制度をユーザーへの利益還元手段として活用している。しかも、商品を購入しなくても、来店するだけで1ポイントが付与されるという、ユニークな試みも実施している。

 では、なぜ、ヤマダ電機は、ポイント制度でも、こうした仕掛けを用意するのか。

 それは、カメラ量販店がポイント制度を競合店舗の最大の差別化策としているのに対して、ヤマダ電機では、ポイント制度を、あくまでもリピーターの獲得手段と位置づけており、他店との差別化策には、「実売価格」にフォーカスするという、同社ならではのスタンスが見逃せない。

来店するだけでポイントがもらえるように店内に設置されたポイントマシーン(画像クリックで拡大)

 実は、そのリピーター獲得という点から、もうひとつユニークな試みがある。

 一部店舗で開始した「ELENTA(エレンタ)」がそれである。