男が家事をするのは当たり前の時代。家事に参加しない夫は、妻から冷たくされる目に合う。だからといって「朝のゴミだし」だけでは、ありがたがられることもなく、やっていてもむなしい。どうせやるなら達成感のある「男の家事」をやりたい。といって趣味の蕎麦打ちは、家事ではない。家族に喜ばれ、妻から自立できる、そんな「男の家事」を追求する。

 春になるとお祝い事も増え、色々と物入りなのだけど、それ以上に困るのは熨斗袋などの名前書き。今や、ほとんどの場合、文字を手書きする必要はなくなったのだけど、熨斗袋には、手書きで、しかも筆で書く必要がある。名前だけ書けば良いのだけど、それがなかなか書けないのだ。

 筆者の家では、冠婚葬祭時には熨斗袋などに父がささっと名前を書いていた。これが、子供心にもカッコよく、しかも十分家事に貢献しているように見えた。頼りにされている感じがあったのだ。筆者の奥さんも、あまり字を得意にしていないので、書いてもらえればとても助かるという。筆者にしてみても、字が書けるようになるのは、家事として以外でも、役に立つし、名前くらい筆で書けるようになりたい。

 と思って、筆ペンで名前を書いてみたのだけど、これが見事にへたくそである。元々筆者は字が汚くて、まだ駆け出しのライター時代、これでは仕事にならないと思って、当時まだ高級品だったワープロを無理して買ったのだった。

 しかし、字を書くこと自体は、何だか楽しかったし、せめて自分の名前くらいは書けるようになりたいと思い、敬愛する京都の書家・祥洲氏の門下で活躍中の書家・川尾朋子さんに、お手本を書いてもらい、ついでに、字を書く場合のコツなどを教えていただいた。

川尾朋子さんの近作「過反応 #1」(画像クリックで拡大)

お手本1「御祝」(画像クリックで拡大)

お手本2「納富廉邦」(画像クリックで拡大)

 まず文字の大きさのバランスについては、「御祝などの、字数の少ない表書きは、天地に余裕をもたせて、ゆったりと書きます。名前は表書きよりやや小さめに書きます」とのこと。あと、袋の左右の中心に書く事が大事だという。文字は楷書が良いのだそうだ。

 上手に書くコツは? という質問には「初心者の方は、ゆっくりと丁寧に書く事をお勧めします。起筆(筆の始まり)と送筆(途中の線)そして収筆(線の終わり)を意識して書き、心の中でトン・スー・トンのリズムを唱えるのもいいと思います」とのこと。また、少し太いと感じるくらいの線で、文字の中に細い部分と太い部分があると立体的になって、まとまった印象になります」ということだった。